内容説明
宣告・手術、転移・再発、副作用、そして今後の生活…さまざまな不安や苦しみ、ストレスや困難に屈せず、家族で結束して乗り越えてきた三年半の闘病記。夫として、言語聴覚士として、調理師として、家事・育児、コミュニケーション、食事で特に気をつけたポイントも巻末コラムに掲載。
目次
宣告
手術まで
手術
術後
初めての抗がん剤
抗がん剤治療の日々
「パパの休日」
職場復帰と患者会
新しい抗がん剤
ホルモン治療〔ほか〕
著者等紹介
櫻井正太郎[サクライショウタロウ]
1976年生まれ。言語聴覚士。大学卒業後、障害者施設で働くが、障害を持つ人々とのコミュニケーションの難しさを感じたり、母の耳の手術の際に医学に無知な自分の無力さを痛感する出来事があり、2002年に退職。同年、言語聴覚士の受験資格を得るために国が指定する専門学校に入学。幼い頃からの憧れでもあった調理師免許も、同時期に取得する。同専門学校にて現在の妻と出会う。2004年に専門学校を卒業し、国家資格に合格、言語聴覚士として働きはじめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんこ
44
言語聴覚士として共働きをしている妻が乳がんを発症した時、娘は3歳。妻として母としての心境を思い、読むのが辛い時もありました。がん告知をされて、身の回りの物を整理し始めたというのにも、気持ちが分かり辛くなりました。どうしても妻目線から共感するので、家族として支える夫の辛さを訴えられても、中々共感出来ない部分もありました。読み続けるうちに、著者が赤裸々に病人を抱える身内の辛さを書かれる姿勢に心打たれるようになってきました。奥様が悲観しすぎるタイプではなく、夫に対して ガミガミ言える靭さ、大らかさがよかった。2016/06/27
kanki
16
ホルモン治療で不眠、肩こり、攻撃性。何年経っても温度差。不用意な言葉に注意。ひたすら「傾聴」を2023/06/28
のび太郎
2
著者はとても几帳面な人だ。人生を丁寧に生きている感じ。健康には「食」が大切だと言うこともよくわかる。自分を大切にそして家族を大切にする努力は見習いたい。大切な奥様がこれからも再発、転移することなく穏やかに暮らしていけますように心から願います。もしも私や家族が病気になることがあったら、櫻井正太郎さんを思い出したいと感じました。2012/07/14