内容説明
答えはきっと見つかる。「すべてを受け入れることができれば。」あたしには父さんがいない。自分の正確な誕生日もわからない。あたしにいるのは、脳に障害のある母さんと、外出するのが怖いお隣のバーナデットおばさん。母さんが話せるのは簡単な２３の言葉だけ。そのなかにひとつだけ、意味のわからない言葉があった。「スーフ」。「スーフ」という言葉の意味は何？あたしはいったい、誰なの？どこから来たの？１２歳のある日、あたしはひとりで、真実を探す旅に出る決心をした。
著者等紹介
ウィークス，サラ［ウィークス，サラ］［Ｗｅｅｋｓ，Ｓａｒａｈ］
歌手、作詞作曲家、児童書作家。アメリカ・ミシガン州生まれ。ニューヨークで２０年以上に渡って活動し、４０冊以上の絵本や小・中学生向けの作品を発表している。『レギュラー・ガイ』『ガイ・タイム』などのガイ・シリーズはアメリカでベストセラーになり、ディズニーが映画化権を取得。米国の子ども向けテレビチャンネル・ニコロデオンも、テレビ番組化の版権を取得している。現在、２人の息子とともにニューヨーク在住
佐々木早苗［ササキサナエ］
東京都生まれ。日本女子大学文学部英文学科卒。銀行系シンクタンクを退職後、翻訳家を志す（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
121
ハイディ、12歳。母さんは脳に重度の障害を持つ。母さんがハイディを抱きバーナデットおばさんのアパートの部屋の前に立っていた理由。おばさんの広場恐怖症。自分の誕生日、生まれた理由。答えを知るためハイディは、片道3200キロ先の街まで旅に出る。ハイディの魅力や成長には勿論惹きつけられる。だが物語の底辺を流れる母さんの恋を想像するとき、ひたひたと足下に寄せる春の海のように目の奥がキュッとなる。儚く光る波間のシーグラス。23語しか操れない母さんの「SO B.IT」の言葉の謎。その答えは愛しい想いそのものだった。2017/10/12
さかな
6
ノロノロ読み残り1/3イッキ読み。子供に読ませたいが、無理だろな2017/11/29
ささ
1
この本は読者の心をつかんで、話に引き込むのが非常に巧みです。読みはじめは、主人公のハイディの置かれた状況がよくわからず、やがて彼女の口から少しずつ、それは語られていくのですが、その中にはいくつかの空白があり、不可思議な謎となって、お話を先へ先へと読ませていきます。 続き https://kodomonohonnnomori.hatenablog.com/entry/2018/12/29/0024282019/02/13
night light
1
初めて最後まで読めたペーパーバック。Heidiの旅の結末が気になって、最後の方は読むのをやめられなかった。無垢でまっすぐなHeidiも、少し大人になったHeidiもとても魅力的だった。2018/07/01
AR読書記録
1
“ヤングアダルト”向け小説をこれまであまり読んでこなかったので、勝手に、わりと読み手が身近に感じやすいようなシチュエーションでわかりやすく語られそうなイメージ、さらに未来や世界に夢や希望をもたせるような話であるイメージをもっていたけれど、なかなかそんな、単純な（あるいは若者を軽くみるような）ものではないですね。というのを、何冊か読み始めるうちようやく気づきつつある。2014/02/01
