出版社内容情報
フィクションの世界で多用される、特定のキャラクターと密接に結びついた言葉づかいを「役割語」と呼び、〈老人語〉〈お嬢様語〉〈武士ことば〉などと定義をした上で、役割語としての語義や成り立ち、使用場などを解説。
日本語の世界は〈役割語〉がいっぱい!
「わしが知っておるんじゃ」/「わたくしが存じておりますわ」/「さよう、拙者が存じておる」というセリフを聞くと、どんな人物(キャラクター)が話しているのか、日本で育った日本語話者であれば難なくわかるはず。このように、特定のキャラクターと密接に結びついた言葉づかいを「役割語」と呼び、〈老人語〉〈お嬢様語〉〈武士ことば〉などと定義をした上で、役割語としての語義や成り立ち、使用場などを辞書風に解説したのが本辞典。いつのまにか身につけていて使用している、この不思議な「役割語」をとことん解剖!
<特 色>
◎本書は、「役割語」を構成する代表的な言葉をわかりやすく解説し、役割語への理解を深めるとともに、創作へのヒントともなることをめざした辞典で、「ヴァーチャル日本語辞典」ともいうべきものです。
◎見出し項目は約120語。簡単な語義、その成り立ちや意味の変遷を説明し、役割語としての使用場や使用キャラクター(お嬢様、博士、武士など)を例示しています。
◎役割語の表現は、小説、演劇、映画、テレビドラマ、流行歌、マンガ・アニメといった大衆作品でよく活用されているので、そうしたさまざまなジャンルから数多くの用例を提示しています。
◎言語学的に厳密な解説をした辞書というよりは、気軽に読める読み物風の記述を心がけています。解説への理解を深めるために、主にマンガ作品などから図版を約40点掲載しています。
【著者紹介】
金水 敏 (きんすい さとし)
1956年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。現在、大阪大学大学院文学研究科教授。日本語学会副会長。専門は日本語史。主著に『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(岩波書店、2003)、『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房、2006)、編著に『役割語研究の地平』(くろしお出版、2007)、『シリーズ 日本語史』(全4巻、岩波書店、2008~)など。
内容説明
マンガ、アニメ、ドラマ、映画、演劇、小説などのフィクションの世界で多用されている“役割語”を徹底解剖。“役割語”とは、特定の人物像と密接に結びついた特徴的な言葉づかいのこと。
著者等紹介
金水敏[キンスイサトシ]
1956年生まれ。博士(文学)。大阪大学大学院文学研究科教授。大阪女子大学文芸学部講師、神戸大学文学部助教授等を経て、2001年より現職。主な専門は日本語文法の歴史および役割語(言語のステレオタイプ)の研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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