内容説明
告示53号にもとづくOHSMSを既存の品質マネジメントシステム(QMS)に統合して構築しようという、どちらかといえば、建設業の現状にあわせたスキームに焦点を絞って記述。昨今の建設業界は準大手、地場ゼネコンといわれる建設会社でさえサバイバルの渦中にある。このような厳しい経済情勢においてOHSMSを新たに導入することは決して容易なことではない。これをQMSと統合化することで解決しようとした。ISO9001の2000年版によるQMSと告示53号指針によって構築されたOHSMSの両立性に注目し、中堅の建設業にも運用可能な統合システムを構築しようというのである。
目次
第1章 建設業の安全管理―建設業が直面する問題(建設業の労働安全衛生マネジメントシステムの動向―システムの統合化へ;第10次労働災害防止計画への対応 ほか)
第2章 建設業の品質・安全のシステム統合(建設業におけるISO9001:2000と告示53号指針の共通性;建設業のシステム統合の進め方 ほか)
第3章 建設業のリスクアセスメント(リスクアセスメントの基礎;建設業への適用―危険又は有害要因の特定 ほか)
第4章 品質・安全統合システムの構成と審査(統合システムの審査―WDI審査方式への対応;WDI審査の仕組み ほか)
第5章 品質・安全統合システムの内部監査(統合システム内部監査の基礎―ISO19011を中心に;WDI審査に対応した内部監査の進め方 ほか)
著者等紹介
豊田寿夫[トヨダヒサオ]
1937年兵庫県生まれ。1961年神戸大学工学部建築学科卒。同年石川島播磨重工業(株)入社。鋼構造物の設計などに従事。1967年テキサス大学大学院(土木工学専攻)修了後、同社にて主として中近東での海外プロジェクトに従事。1997年関連建設会社の安全、工務部長を経て退職後、マネジメントシステム評価センター(MSA)に勤務。2002年末退職し、現在豊田コンサルタント事務所所長。MSA契約審査員。品質(JRCA)・環境(CEAR/IEMA)・労働安全衛生(IRCA)でいずれも主任審査員。日本労働安全コンサルタント会認定システム監査員
山梨紘栄[ヤマナシコウエイ]
1942年兵庫県生まれ。1965年東京農業大学農業工学科卒。同年東急建設(株)入社。宅地造成、道路、鉄道、下水道、高速道路、地下鉄工事の設計・施工、ISO9001/ISO14001のシステム構築、監査、指導に従事。1999年退社後、(有)山梨コンサルタントを設立。品質(JRCA)・環境(CEAR)の主任審査員
牧野弘史[マキノヒロシ]
1943年大阪府生まれ。1968年京都大学理学部化学科修士課程卒。同年日本電気(株)(NEC)入社。中央研究所にて記憶素子材料の研究開発に従事。この間1982年大阪大学より工学博士号を授与される。1989年資源環境技術研究所研究部長を経て1993年NEC本社環境管理部に異動し、NEC全社の環境マネジメントや環境監査を担当。1997年NEC我孫子事業場の環境管理責任者としてISO14001の認証を取得。同年(株)環境マネジメント研修センター(現:(株)イー・エム・テック)に出向し環境ISOの研修を担当。2003年NECを退職しイー・エム・テックに移籍。CEAR環境マネジメントシステム主任審査員。環境省認定環境カウンセラー。日本規格協会ISO19011JIS化委員会委員、産業環境管理協会ISO19011対応検討委員会委員などを歴任
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