内容説明
五百石の直参旗本・林左近は、天性の美貌と若手では柳生流随一の使い手として名を知られていた。だが、その家柄が訴人すじであったがための誹謗に耐えかね湯屋で剣を抜いてしまう。“知行召上げ永のお暇”の咎めを受けて浪々の身と堕ちた左近に追い打ちをかけるように、想う女から仇討ちされる仕儀となり…。非情の運命の武士道を哀切を込めて描く長篇時代小説。
五百石の直参旗本・林左近は、天性の美貌と若手では柳生流随一の使い手として名を知られていた。だが、その家柄が訴人すじであったがための誹謗に耐えかね湯屋で剣を抜いてしまう。“知行召上げ永のお暇”の咎めを受けて浪々の身と堕ちた左近に追い打ちをかけるように、想う女から仇討ちされる仕儀となり…。非情の運命の武士道を哀切を込めて描く長篇時代小説。