内容説明
食品メーカー社長の淡路剛造が自宅浴室で撲殺された。娘の婚約者の許への「180年ぶりにこの世に再生した幽海上人」と名乗る男からの脅迫電話や、自宅近くで白装束の怪遍路が目撃された直後の惨事だった。そして現場からひからびたミイラ状の指が発見されるに至り、事件は奇怪な様相を呈してきた…。ミイラの呪いが現代に甦り引き起こされる殺人。長篇伝奇推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hanchyan@ふむ……いちりある
30
天保年間、月山で入定した幽界上人の呪いが現代に甦る!驚愕の真相・意外な犯人‼ といったわけで、本邦「伝奇ミステリ」が家であり村であり横溝翁的な閉じた共同体を舞台としていたのに対し、本作は因果の時間的ふり幅が広く「都心の高級住宅街に佇む白装束の遍路」のヴィジョンはなるほど唸らされる。…なはずなんだが、ポスト横溝候補に抜擢された著者は古今の名作に通じしかもサービス精神・啓蒙精神ともに旺盛なだけに、事件が起こるそば捜査が進むそばからヒント出まくりで予想つくことつくこと(笑)。大食いの素人探偵&女子大生助手とか↓2016/05/09
おか
29
掴みは良かった^_^しかし その後が、、、探偵の滝連太郎に魅力を感じられない。大学教授の助手で学究肌の大男、大食漢でクイズでの賞金稼ぎ、そんな事ばかり印象に残って 推理は後手後手に回っている様な気がする。横溝正史の金田一耕助を狙ったのかもしれないが 如何せん人物像の描写が荒すぎる。もう少し 学究肌としてのピリッとした部分を見たかった。23年前の作品だが 犯人の考え得た法律問題にしても 私の方が先に気付いた^_^まあ今回 探偵初仕事だから こんなものかな、、、笑2017/01/31
渋谷英男
0
最後のひねりがあったからそこそこかな。☆2.52015/10/15