感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
15
昭和59年単行本刊、当時著者23歳。その2年前ウォシュレットのCMで有名になり、前年ヤプーズ活動開始。本書は、彼女の自叙伝、詩、短編を編集。サリドマイド児を多く生み出した「イソミン」を妊娠中、母が常飲していたことを敢えて明かす。また、幼い頃から「癖」、いわゆる強迫性障害があったことも告白。あとがきで、唐突に自分のスリーサイズB86W56H88と告白。これは、不思議感を醸し出すための手法であり、根は生真面目と推理。ただ感受性が強すぎるのも事実。2024/11/24
Tui
8
危うさと強靭さを、辛うじて探り得た表現の世界に昇華させている、そんな戸川純の再ブームがごく個人的に起きてまして、ソロやヤプーズのアルバムを聴き返してます。そのついでに、本棚の隅から発掘再読。いわゆるタレント本ですが、この人の言葉選びのセンスの良さを堪能できます。ところで、今(14年7月時点)でもライブ活動してるんですね。行きたいなあ。2014/07/01
aino.2525
3
『文章からは賢さを、写真からは繊細さを感じる、純さん23歳のエッセイ』幼少期から思春期、芸能界デビューまでを振り返る内容。23歳ながら、既にしっかりとした現実認識があって、早熟さを感じる。幼少期の強迫的な行動など興味深い。さらにファンにとって嬉しいのは、写真が多いこと。特に目を閉じている写真は、私の心を深く揺り動かした。自分の20代を想起させるようでもあり、これらの写真が撮られた80年代を想起させるようでもあった。さらなる試練を経て55歳で書かれた『戸川純全歌詞解説集』と合わせて持ちたい一冊。2018/08/15
kamome555
3
神保町の古本屋で目立つところに置いてあり、パラパラ立ち読みしたら出だしでググっと惹かれたので購入。それは小学生の時にいじめられた思い出話で、優しさや正義感、楽しいことに素直に笑う心を馬鹿にされグシャッと潰された話。それからの、強迫観念に囚われているとしか言いようのない登校(自販機をペロッと舐めないと通れないとか)や学校生活の描写も痛いです。戸川さんが書いたいくつかの短編ストーリーも印象的。文才があるんだな。2013/06/11
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