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内容説明
青春時代を、学生アルバイトの“易者”として過ごした著者が出会った、さまざまな人間の喜びと悲しみ―。本書は、行き交う他人の運命を見つめながら、自らの進むべき道を、ひたすらに模索する若者の記録である。
目次
プロローグ 僕を虜にしたある閃き
第1章 易者稼業の始まり(最初の客、女優志願の女;幼女暴行事件の現場に駆けつける)
第2章 学生易者、流浪の旅に出る(旅易者に憧れる;旅易者、最初の地は房総半島)
第3章 他人の運命、己れの運命(母との秘密の約束;会えなかった父の死に目)
第4章 様々な人間模様との遭遇(“大教正”高島明峰との出会い;青酸カリを持って来た男)
第5章 何処へ、何を求めて(底辺に生きる女の心情;作家の手相拝見)
エピローグ 新たなる僕自身の旅立ち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しずかな午後
7
戦後の困窮下、家族の生活費と学費を工面するため易者のアルバイトをした苦学生の手記。進駐軍のクラブに通って易者として活躍するところなど、時代が感じられて面白い。易者にも色んな形態があるが、著者が選んだのは旅易者。全国各地を飛び回っては、街頭にビラを貼って宣伝し、旅館の一室で易を立てる。そこで出会った人々との人情味あふれる交流も読みどころで、筆者は相手に希望を与える易しか立てないというのがポリシー。そのため、その易は占いというよりも、今で言うカウンセリングや人生相談に近い。なかなか面白い一冊だった。2022/12/09
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