内容説明
東条英機首相が蒼白な顔色で内大臣・木戸幸一の執務室に入る。その日―昭和１６年１１月５日に開かれた御前会議の結果を報告するためだ。結果は「戦争決意を固め、武力発動時期を１２月初頭と定める」、事実上の開戦決定だった。天皇の御心が『白紙還元』にあることを知る木戸は、軍部に悟られぬよう極秘のうちに動き出した。枢密院副議長鈴木貫太郎、海軍大将米内光政、侍従長藤田尚徳と密談し秘策を練る。そして密使が柱島の山本五十六の元に向かう…。日本が戦争を仕掛けざるを得ない状況に陥れるため、策を弄するルーズベルト大統領…決戦の火蓋はいつ、どこで。書き下ろし戦記シミュレーション。
著者等紹介
和泉祐司［イズミユウシ］
１９４４年生まれ。東京理科大学卒業。コンピュータ会社で基本ソフトウェア、教育システムの開発に携わる一方で、長年、戦争に関する書籍を読む。その結果生まれたシリーズ『真・連合艦隊大海戦』は大きな反響を呼んだ。現在は執筆活動に専念
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