内容説明
本書はエキスパート・システムに関する昨今の解説指導者の不足を補う目的で書かれたものである。現在刊行されているほとんどの書物は学術的な市場を目的としており、通常狭い研究領域における最近の話題を詳述した論文集からなっている。このような書物は、応用についてはっきりとした要望はもちつつも、人工知能やその関連領域における必要な技術は持っていないという人々にとって、その主題への適度でわかりやすい入門書とはならないのが普通である。本書はこのような観点から、特定の研究分野にとらわれることなく、主題について知的な評価ができる程度に詳しい概説を必要としているコンピュータ関係の専門家（あるいは、情報工学の学生）をその対象としている。
目次
第１部 エキスパート・システムの基礎概念（従来のデータ処理とエキスパートシステム；述語計算の基礎と論理的推論；表現と制御に対する計算処理的アプローチ）
第２部 エキスパートシステムの実例（エキスパート・システムと専門的な問題解決システム；不確実な証拠の処理―ＭＹＣＩＮとＰＲＯＳＰＥＣＴＯＲ；診断に対する連想的および因果的アプローチ―ＩＮＴＥＲＮＩＳＴとＣＡＳＮＥＴ；分類による大規模な探索空間の縮小―Ｈｅｕｒｉｓｔｉ ＤＥＮＤＲＡＬとＭｅｔａ‐ＤＥＮＤＲＡＬ；抽象化による大規模な探索空間の処理―Ｒ１とＭＯＬＧＥＮ；エキスパート・システムにおける今後の発展）
