建築家・篠原一男のモダニズム

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  • サイズ A5判
  • 商品コード 9784766430943
  • Cコード C3052

出版社内容情報

・戦後日本を代表する建築家・篠原一男の創造性に迫る待望の本格作家評論。
・実験精神の核心を、篠原直系の建築家が作品と言説の両面から読み解く。
・未完の遺作《蓼科山地の初等幾何》を含む住宅39作品の図面を完全収録。

戦後日本を代表する建築家・篠原一男(1925-2006)。
住宅設計を主戦場とし、数々の代表作を残した。
数学徒の明晰さと日本建築への敬慕から出発したそのキャリアは、自ら「様式」と呼んだスタイルの変奏によって大きく転回し、今もなお、国内外を問わず、多くの追従者を呼んでいる。
本書は、伝統的な日本建築を根拠地とする初期の「第一の様式」から、都市の混沌へと接近する後期の「第四の様式」までの創造の軌跡をたどり、設計、実作、言説の分析を通して類稀なる実験精神の実相に迫る。
篠原直系の建築家による待望の本格作家評論。
未完の遺作《蓼科山地の初等幾何》を含む住宅39作品の図面を集成。

篠原一男について
1925年静岡県生まれ。1947年東京物理学校(現東京理科大学)卒業後、東北大学で数学を専攻。1953年東京工業大学(現東京科学大学)建築学科を卒業。同年、図学助手。1962年東京工業大学助教授、1970年より教授。1954年の第一作《久我山の家》を皮切りにプロフェッサー・アーキテクトとして住宅をはじめ数多くの建築作品を手がける。1986年東京工業大学名誉教授。退官後、篠原アトリエを創設し、晩年まで設計に従事した。1990年紫綬褒章受章。2006年没。
代表作に《白の家》、《谷川さんの住宅》、《上原通りの住宅》、《東京工業大学百年記念館》など。主要著作は『住宅建築』(紀伊國屋新書)、『住宅論』(鹿島出版会)、作品集『篠原一男』(TOTO出版)など多数。2022年には《から傘の家》が世界的なデザイン家具メーカーの拠点《ヴィトラ・キャンパス》に移築された。2012年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展において、物故者として初めて生涯の業績に対しメモリアル金獅子賞が授与された。


【目次】

 写真構成
 まえがき

序章 篠原一男と四つの様式
 建築家としての来歴
 日本の伝統様式を出発点とした第一の様式
 空間の亀裂を模索した第二の様式
 裸形という概念が支えた第三の様式
 都市が第四の様式を加速した

第1部 篠原一男とは誰か
 第1章 反面教師としての篠原一男
  1 新建築誌上批判
  2 第一世代の離反
 第2章 継承
  1 第二世代の継承
  2 第三世代の憧憬
 第3章 篠原をめぐる海外の動き
  1 四つの出来事
  2 三人の理論家から見た篠原
  3 四人の建築家の言説
  4 変容の背景
第2部 篠原一男は何をしたか
 住宅図面集
 第4章 伝統の分析──分割と連結
  1 12篇の日本建築学会投稿論文学会論文
  2 博士論文「日本建築の空間構成の研究」
  3 伝統論争との関係
  4 設計における分割と連結
  5 分割と一体化──第一の様式
  6 遮断と連続──第二の様式
  7 裸形とずれ──第三の様式
  8 多様な連結──第四の様式
 第5章 生活を見つめる──日常と非日常
  1 日常的伝統の抽象と拡大──第一の様式
  2 非日常空間の挿入──第二の様式
  3 日常的物の拡大──第三の様式
  4 日常の中にカオスを発見──第四の様式
  5 『生きられた家』
  6 文学との共鳴
 第6章 言葉の使用──言葉と物
  1 武器としての言語
  2 言語の領域
  3 論理の構造
  4 概念と物
 第7章 原理を問う──抽象と感情移入
  1 建築における抽象
  2 建築における感情
 第8章 都市に学ぶ──秩序と混沌
  1 秩序と混沌のアンビバレンス
  2 秩序の乱れ
  3 混沌の再来
  4 偶有性の出現
  5 浮遊する建築
 第9章 写真的な眼──正面性と多様性
  1 正面性の視覚
  2 多様性の視覚

第3部 篠原一男から何を学ぶか
 第10章 篠原一男のモノサシ
  1 篠原の歴史性
  2 様式の漸次性
 第11章 篠原一男の自律性
  1 自律性から他律性を包含するものへ
  2 他律性を包含するものから自律性へ
 補論 篠原一男のDNA
  1 建築のモノサシ
  2 建築の自律性

 あとがき
 英文サマリー(Mutations of Kazuo Shinohara, an Architect)
 索引
 篠原一男について

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