出版社内容情報
・小泉悠氏(東京大学 准教授)推薦!!
・ウクライナ戦争へとプーチンを突き動かすロシアの歴史認識とは。
・膨大な資料から、緊迫化するロシア情勢の背後で繰り広げられる歴史認識論争の実態を明らかにする。
「大祖国戦争史観」――それは、ソ連がナチス・ドイツを撃破したことで欧州を「解放」したという独ソ戦(大祖国戦争)での勝利を称える現代ロシアの歴史認識。しかしながら、欧州の目に映るそれは、「独裁体制」による「新たな占領」に他ならなかった。
続々と異を唱える欧州諸国をまえに、現代ロシアの歴史認識論争は、二国間から多国間へ、さらには舞台を国際機関へと移し、グローバルに展開されてゆく。
プーチン政権はいかにして「大祖国戦争史観」の正当化・喧伝を図っているのか。そしてそれは、「非ナチ化」を掲げてはじまったロシア・ウクライナ戦争にどう結びついているのか。本書は、膨大な資料をひも解くことで、その実態・ダイナミズムを明らかにする。
――小泉悠氏による推薦文全文――
戦勝の記憶がプーチンを突き動かす
ウクライナ戦争を正当化するロシアの歴史認識とは
膨大な資料を縦横無尽に駆使し、
協調と対立のダイナミズムを解き明かす
若手研究者による渾身の一冊
【目次】
内容説明
戦後80年、築き上げてきた国際秩序に新たな挑戦状をたたきつけるロシア・プーチン政権が動員したのは、他ならぬ80年前の〈戦勝の記憶〉であった。
目次
序章
第一章 大祖国戦争の記憶
第二章 顕在化する歴史認識論争
第三章 国連での活動
第四章 「共通の記憶」としての戦勝
第五章 第三国との協力
補論 交錯する日中ロの戦後八〇年
第六章 パンフィーロフの二八人
第七章 よみがえるスターリン
第八章 法律が統べる歴史解釈
終章
著者等紹介
西山美久[ニシヤマヨシヒサ]
東京大学先端科学技術研究センター特任助教。九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程単位修得退学。博士(比較社会文化)。専門は現代ロシア政治、歴史認識、ナショナリズム。北海道大学国際連携機構特任助教などを経て、2023年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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