出版社内容情報
・国家と社会、社会と個人、その見えざる緊張関係に迫る。
・20世紀中国の複雑な躍動を解き明かす。
国家と社会の相互作用に焦点を当てながら、20 世紀中国を舞台に、国家権力と土着的な社会連帯が織りなす複雑な関係性を描き出す。政治・経済、信仰やアイデンティティなどにおける「疎外と連帯」を学際的視点から分析し、多様で流動的な中国社会の本質に迫る一冊。
目次
序章(鄭浩瀾)
第1部 何を包摂し、何を疎外したのか(人民民主独裁体制における労働者の連帯と疎外(小嶋華津子)
人民をつくる―人民代表大会の代表とは誰か(加茂具樹)
文化大革命の派閥抗争とは何だったのか(谷川真一)
中国社会の逸脱と管理―改革開放後の社会統制を中心に(金野純)
近代中国リベラリズムからみる疎外と連帯(中村元哉))
第2部 ダイナミックな社会―国家関係(二〇世紀前半、中国華南地域における社会構造と武装勢力(山本真)
「境界」を問う―農村社会の連帯関係からみた革命と社会主義(鄭浩瀾)
現代中国におけるフェミニズムの連帯の系譜―セクシュアリティの自由をめぐって(大橋史恵)
中国経済は、国家主導か民間主導か(梶谷懐))
第3部 流動する信仰・アイデンティティ(改革開放期中国の民俗宗教―「神、祖先、鬼」とその霊験(志賀市子)
宗族とは何か?―客家地域のフィールドから考え直す(河合洋尚)
エスニック・アイデンティティの多元性―広東省珠江デルタの人びとを例に(長沼さやか)
排他が生み出す連帯―回族のエスニシティと宗教性をめぐる動態)
著者等紹介
鄭浩瀾[テイコウラン]
慶應義塾大学総合政策学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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