出版社内容情報
循環型社会、生物多様性、気候変動と地球温暖化。
3つのテーマ、文理の双方から考える環境問題!
「本書を手に取ったみなさんは、どのような「環境問題」を思い浮かべるでしょうか。「環境」ということばそのものはニュートラルで、対象となるものの周囲を意味しますが、「環境問題」というときの「環境」は、人間を含む生物の周囲を指します。そして、人間の活動が影響を与えている、あるいは、人間の活動に影響を及ぼしている自然や社会の変化が、見過ごすことのできない状況に至ると、それが「環境問題」として人びとに認識されるようになるのです。
本書は、20世紀終盤から問題がより顕著にあらわれはじめて、現在も継続している環境問題である、「循環型社会」、「生物多様性」、「気候変動と温暖化対策」をテーマとして、それぞれを法学、経済学、自然科学の観点から解説しています。
なぜ、法学、経済学、そして、自然科学なのか。
現代国家は、法律というツールによって社会を運営します。社会の構成員である個人や企業の行動を決定づける大きな要因には、経済的動機があります。社会的にも経済的にも合理性のある政策が行われるべきですが、その政策は自然科学の知見にも裏打ちされたものであるべきです。
科学的に実現可能なことであっても、倫理的に許されず、法律が規制することもあるでしょう。他方で、法律の目標が科学的に達成不能であれば、意味がありません。ある問題に対して有効な科学的対策があっても、採算に見合わないことは実現困難でしょう。しかし、経済性が乏しいからといって、科学的解明をあきらめるわけにはいかないのです。
本書の読みかたは、みなさんの自由です。どこから読んでもよいし、どのような順番で読んでもよい。「循環型社会」、「生物多様性」、「気候変動と温暖化対策」のうち興味・関心のあるテーマから、あるいは、法学、経済学、自然科学のうち取り組みやすい学問分野から、読んでみてください。ところで、各章・各節の間で、内容の重複があるように見えるかもしれません。本書はあえて調整しませんでした。執筆者は、それぞれの専門分野に立って解説しています。同じテーマであっても、それぞれの専門分野から考えると、どのような説明がされるのか――本書を読むときの楽しみのひとつにしていただきたいと思います。」(本書「はしがき」から)
内容説明
循環型社会、生物多様性、気候変動と地球温暖化。3つのテーマ、文理の双方から考える環境問題!
目次
第1章 循環型社会(循環型社会をつくるために法ができること(法学)
経済学からみる循環型社会(経済学)
循環型社会を支える地球の生態系(自然科学1)
プラスチックの過去・現在・未来(自然科学2))
第2章 生物多様性(法と生物多様性(法学)
経済学から考える生物多様性問題(経済学)
生物多様性に影響する生物学的要因(自然科学1)
生物多様性の保全と持続的利用を目指して(自然科学2))
第3章 気候変動と温暖化対策(国際社会の合意形成と日本の取組み(法学)
経済的なしくみによる解決(経済学)
地球温暖化のメカニズムと自然界での影響(自然科学1)
物理学の視点から考えるエネルギーと温暖化対策(自然科学2))
著者等紹介
青木淳一[アオキジュンイチ]
1977年生まれ。慶應義塾大学法学部教授。エネルギー、情報通信、交通など公益事業の規制と競争を研究している
一ノ瀬大輔[イチノセダイスケ]
1982年生まれ。立教大学経済学部准教授。専門は環境経済学。経済学の視点から資源循環問題や環境法の効果について研究している
小林宏充[コバヤシヒロミチ]
1971年生まれ。慶應義塾大学法学部教授。空気や水などの流れの力学、なかでも乱流、プラズマ、燃焼、量子乱流、それらを利用したエネルギー変換について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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