出版社内容情報
なぜ日本は、科学技術の進歩を社会の豊かさにつなげられないのか?
トランス・サイエンス時代における科学技術イノベーション政策のための科学を求めて
経済成長の源泉が機械・設備投資からソフトウェアなど知的財産投資へとシフトする一方、日本にはそれらの源泉を成果へと結び付ける「経済構造」がまだつくられていない。
精緻で先端的な実証分析で現状を明らかにし、「豊かで平等な社会」に向け、科学技術振興政策と経済産業政策との戦略的統合を提唱する。
内容説明
なぜ日本は、科学技術の進歩を社会の豊かさにつなげられないのか?トランス・サイエンス時代における科学技術イノベーション政策のための科学を求めて。
目次
序章 「科学技術イノベーション政策のための科学」の実現に向けて
第1章 崩壊からの再生―大戦後の日本経済の再生と発展規範
第2章 経済成長期の日本経済
第3章 研究開発・情報処理活動による全要素生産性の波及効果の測定―研究開発・情報処理支出の資本化の枠組み
第4章 長期技術選択行動と費用関数の定式―トランス・ログ費用関数の測定
第5章 無形資本投資拡大の成果評価―21世紀日本の技術効率低下とその構造的要因
第6章 科学技術政策と経済・社会の発展
補論 研究開発投資の資本化による産業連関表の作成―研究開発活動の資本化と知識ストックの構造化
著者等紹介
黒田昌裕[クロダマサヒロ]
慶應義塾大学名誉教授。1941年石川県生まれ。1964年慶應義塾大学経済学部卒業、1969年同大学大学院商学研究科博士課程修了、博士(商学)。1982年同大学商学部教授、1991年同大学産業研究所所長、2001年同大学常任理事。2005年内閣府経済社会研究所所長、2008~2012年東北公益文科大学学長。その間、国際産業連関学会会長、環太平洋産業連関学会会長。2008年より国立研究開発法人科学技術振興機構研究開発戦略センター(JST/CRDS)上席フェロー、2014より政策大学院大学客員教授、2019年より同大学科学技術イノベーション政策研究センター(SciREXセンター)顧問、現在はJST/CRDS特任フェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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