円の実力―為替変動と日本企業の通貨戦略

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円の実力―為替変動と日本企業の通貨戦略

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766429244
  • NDC分類 338.95
  • Cコード C3033

出版社内容情報

円安によって円の実力は低下したのか?
日本企業の戦略的な通貨選択と為替リスクとは?
ドルからアジア現地通貨へ、日本企業の新たな建値通貨選択は?

2022年の急速な円安進行によって「円の実力が低下した」とたびたび指摘される。円の実質実効為替レートが50年前(1970年代前半)とほぼ同水準にまで減価したことが理由だが、果たして円の実力は本当に低下したのか? そもそも円の実力はどのようにして測るべきなのか?

円安が進んでも日本の貿易収支は改善せず、近年ではむしろ貿易赤字が続いている。なぜ円安によって日本の貿易収支は改善しないのか?

過去50年以上にわたる大幅な為替レートの変動に対して、日本企業は積極的な海外進出と、アジアを中心とする生産・販売ネットワークの構築で対応してきた。この生産・販売ネットワーク下で日本企業はどのような通貨戦略によって為替変動リスクに対処してきたのか?

円建て貿易が伸びず、ドル建て貿易が中心と言われてきた日本の貿易建値通貨選択が、アジアで大きく変わりつつある。アジア現地通貨建て取引の拡大という新たな変化をデータによって明らかにする。

過去17年にわたって日本企業へのインタビュー調査とアンケート調査のプロジェクトに関わってきた著者が、これまで構築した独自データベースに基づく研究成果を踏まえて、上記の課題を分析・解説する。

内容説明

「為替」の壁を乗り越えられるか。2022年からの歴史的な円安進行によって、円の実質実効為替レートは1970年代前半と同等の水準にまで低下したといわれる。果たして円はどれほどパワーを失っているのか。かつて最強の貿易立国と謳われた栄光は取り戻せるか。大幅な為替変動に直面する日本企業にとって、円建て貿易の促進は処方箋となり得るのか。最新の企業調査に基づく著者オリジナルの経済分析によって、今日のわが国と円の「真の姿」をわかりやすく説明。

目次

序章 日本国通貨「円」と向き合う
1章 悪い円安と貿易赤字
2章 なぜ日本の貿易収支は改善しないのか
3章 円建て貿易はなぜ進まないのか
4章 日本企業は為替の壁を乗り越えたのか
5章 国際生産ネットワークと日系海外現地法人の建値通貨選択―アジア現地通貨建て取引は拡大するのか
終章 円の実力と日本企業の通貨戦略の課題

著者等紹介

佐藤清隆[サトウキヨタカ]
1968年長崎県生まれ。91年、横浜国立大学経済学部卒業。98年、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。2001年、博士(経済学)取得(東京大学)。(財)国際東アジア研究センター研究員、横浜国立大学経済学部助教授・准教授・教授を経て、2013年より横浜国立大学国際社会科学研究院教授、2023年4月より国際社会科学研究院長。主な業績:Ito,Takatoshi,Satoshi Koibuchi,Kiyotaka Sato and Junko Shimizu(2018〕Managing Currency Risk: How Japanese Firms Choose Invoicing Currency, Cheltenham, UK: Edward Elgar.(2019年度・第62回日経・経済図書文化賞を受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

koji

12
①納得できた点と、②疑問が解決できない点を一つずつ。①日本企業の製品の高付加価値化、生産性の高さを追求することが、為替通貨における円の選択に繋がり、円の実力を高めること(すんなり入りました)、②著者は「円の実質実効為替レートの大幅な低下をもって円の実力は1970年の水準まで落ちた」というマスコミ等の論調を批判し、これは、日本の経済力の低下(a)を表わすもので、円の実力低下(b)と等しくないと論じます。しかしなぜa=bではないのか。裏返すと、<aでない>=bや、a=<bでない>があるのか。こんがらがりました2025/03/12

とりもり

6
実質実効為替レートだけを見て円の実力が著しく低下している(1970年と同水準!)という議論がいかに荒唐無稽かを丁寧に検証する。確かに円安に振れていることは間違いないが、実際には世界的なインフレ傾向と逆行する日本のデフレがその一因であることを立証する。ここまでは当然だが、円の国際化という観点から現地法人の為替リスクを本社がカバーするために現地通貨やドル建ての取引を選択しているという事実は、アンケートでしか明らかにならないという意味で貴重な論証。人民元が全然国際化していない事実も浮き彫りに。労作。★★★★☆2024/04/28

Kooya

2
最近生じている円安の要因を詳細に分析し、為替変動に対する企業の通貨戦略を解説した本。レベルとしては、唐鎌大輔氏の『「強い円」はどこへ行ったのか』や清水順子氏の『悪い円安 良い円安』の内容をより発展させたような感じである。2024/04/11

のっち

1
円の実力という題名ですが、中身は日本企業の為替取引に関する内容が多いです。 私は日系企業に勤務していますが、本に記載の通りの取引をしており、かつそれが税関等のデータに出ないことから作者の本作に対する苦労が理解できました。 この本を読んでもう少し知りたかったことは海外との比較です。海外には商社という文化が少ない中、どのように海外企業は為替リスクに対応しているかがあると、日本企業の特異性や一般性が理解できるのではないでしょうか。2025/04/01

しまうま

1
円の購買力は言われるほどは低下しておらず日本経済が衰えたことの方が大きいという話。円と日本経済を同一する一般人にはどうでもいいことか。現地法人に為替リスクを負わせられないから輸出も現地通貨建とする企業が多いようだが、他国の輸出企業はどうしているのだろうか?同じように現地法人あるだろうに輸出は自国通貨建が多そう。2025/03/12

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