出版社内容情報
中国の統治の末端を担う基層幹部は、国家と民衆のはざまで、どのような役割を果たしてきたのか?
中国共産党の統治が続いてきたのはなぜか?
支配の末端を担う基層幹部の役割に焦点をあて、現代への連続性を探る試み。
内容説明
国家権力の末端を担う基層幹部は、どのような機能を果たしてきたのか。毛沢東時代から今日までを射程に、中国の統治構造における連続性を分析する。中国共産党の支配を支えてきた基層幹部の役割とは何か?
目次
現代中国における基層幹部の概要
第1部 農村社会の基層幹部(集団農業体制下の農村幹部―中国農村におけるプリンシパル・エージェント関係の変容;「農村整風」と基層幹部の行動変容―「大飢饉」の前奏:1957~58年;「交叉地帯」と基層幹部)
第2部 都市社会の基層幹部(中華人民共和国における公安・司法・検察機関の接収と再編―基層幹部の動態に注目して:1949~53年;下層の動員―政治統合と里弄の変容;工場における大躍進運動の展開と幹部―上海の紡績工場を事例として:1957~59年;食糧難下における工場幹部の行動様式―1950年代末~60年代前半期)
第3部 「統一戦線工作」と基層幹部(基層幹部からみた宗教管理;新疆ウイグル自治区「訪恵聚」活動にみる基層幹部の動態分析)
著者等紹介
小嶋華津子[コジマカズコ]
慶應義塾大学法学部教授。1970年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。専門分野:現代中国政治
磯部靖[イソベヤスシ]
慶應義塾大学法学部教授。1968年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。専門分野:現代中国政治。主要著作:『現代中国の中央・地方関係―広東省における地方分権と省指導者』(慶應義塾大学出版会、2008年、第25回大平正芳記念賞受賞)、『中国 統治のジレンマ―中央・地方関係の変容と未完の再集権』(慶應義塾大学法学研究会、2019年)、ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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