出版社内容情報
▼アフリカをめぐる「黒人大国」のジレンマ
▼米州最大の黒人人口を擁するブラジル。
黒人たちは逆境との闘いのなかで父祖の地アフリカをどう位置づけてきたのか?
▼活路や着想を求める肯定的姿勢と、敬遠し封印しようとする否定的態度との交錯は、
時代の移り変わりのみならず、ブラジル固有の状況の反映でもあった。
19世紀~1970年代のブラジルで黒人がみせてきた行動・言論・思想のいくつかの断面から、
「黒人大国」の抱えるジレンマを読み解く意欲作。
内容説明
米州最大の黒人人口を擁するブラジル。黒人は逆境との闘いのなかで父祖の地アフリカをどう位置づけてきたのか?活路や着想を求める肯定的姿勢と、敬遠し封印しようとする否定的態度との交錯は、時代の移り変わりのみならず、ブラジル固有の状況の反映でもあった。一九世紀~一九七〇年代のブラジルで黒人がみせてきた行動・言論・思想のいくつかの断面から、「黒人大国」の抱えるジレンマを読み解く意欲作。
目次
序章 ブラック・ディアスポラ研究とブラジル
第1章 一九世紀におけるブラジル黒人のアフリカ「帰還」―「帰郷か、解放か」をこえて
第2章 二〇世紀前半のサンパウロにおける黒人運動の性格と動態
第3章 二〇世紀前半の黒人新聞のなかのアフリカとブラック・ディアスポラ―「アフリカ性」の忌避
第4章 二〇世紀前半の黒人新聞の言説にみる人種とネイション―混血のブラジル人への執着
第5章 ブラック・アトランティックのなかのブラジル―アブディアス・ド・ナシメントの思想(一九六〇‐七〇年代)におけるアフリカ志向とその背景
終章 父祖の地をめぐって交錯する思惑
著者等紹介
矢澤達宏[ヤザワタツヒロ]
1967年生まれ。上智大学外国語学部ポルトガル語学科教授。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻後期博士課程単位取得退学。博士(法学、慶應義塾大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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