内容説明
大国間の平和はなぜ失われたのか?普仏戦争以降40年にわたって機能した大国間の平和維持メカニズムが崩壊した理由を、各国の国内情勢、外交、指導者の言動、軍部の思惑、世論などから明快に解き明かす。大国が世界規模で複雑に交錯する現代にこそ、学ぶべき「歴史の教訓」がちりばめられた一冊。
目次
第1章 序説
第2章 安全保障と拡張―列強と地政学、一八七一年~一九一四年
第3章 軍部・戦争・国際政治
第4章 世論と国際関係
第5章 一九一四年以前の世界経済と国際政治
第6章 七月危機
第7章 結論
著者等紹介
マリガン,ウィリアム[マリガン,ウィリアム] [Mulligan,William]
アイルランド国立大学ダブリン校准教授。1975年生まれ。ケンブリッジ大学Ph.D.グラスゴー大学を経て、現職。専門は19世紀後半から20世紀前半にかけてのヨーロッパ国際関係史
赤木完爾[アカギカンジ]
慶應義塾大学法学部教授。1953年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了、法学博士
今野茂充[コンノシゲミツ]
東洋英和女学院大学国際社会学部准教授。1975年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
9
それまでの二国間戦争から大陸中を巻き込む世界大戦へ突き進んでしまった要因がよく理解できました。2017/11/30
バルジ
4
第一次世界大戦へと至る過程を軍部や政治、世論、経済など広範な視野から検討している。 全体的に硬めな論述なので、史料を駆使して小説のような面白さのある『夢遊病者』程の読みやすさはないが、この時代の国際関係史を学ぶ上では有益。 著者が関係国の戦争責任を過度に強調していないのも好感が持てる。 またフェルディナント大公暗殺以降、各国が相手の意図を見誤って危機が連鎖している様は何だか南部仏印進駐からの日米開戦を想起する部分があって興味深い。2019/02/24
TI
1
ロシアが日露戦争に負けたのは割と効いていたんだな。 2023/04/19
yasu7777
1
★★☆☆☆ 人名の羅列が多くて読みにくかった。論点間延びした感があり、最後の結論部分だけでも良かったぐらい。2017/11/05