クジラの鼻から進化を覗く

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クジラの鼻から進化を覗く

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  • サイズ B6判/ページ数 123p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784766422955
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C3345

出版社内容情報

クジラは進化生物学の研究対象として魅力的である。短時間で姿を変えた生物はいない。変化の裏側でどのようにゲノムが進化したのか。

▼「クジラの研究者になるのもいいな」
小笠原から極北アラスカ、そして南太平洋バヌアツへ。嗅覚をキーワードに、クジラの進化を追いかけた。日本の調査捕鯨問題にも一石を投じた一冊。

クジラは進化生物学の研究対象として魅力的である。始新世のわずか1000万年程度の短時間で、これほどまで劇的に姿を変えた生物はめったにいない。極端な例の中にこそ、普遍的な法則があぶり出される。形態の劇的な変化の裏側で、どのようにゲノムが進化したのか。生物の進化を考えるにあたって、クジラはこれからも重要な手がかりを与えつづけてくれるにちがいない。<「あとがき」より>

第1章 海に生きる羊膜類
 1.1 海から陸へ、そして陸から再び海へ
 1.2 海に棲むウシ ―― 鯨類の進化
 1.3 クジラの視物質
 コラム1 単系統・側系統・多系統

第2章 嗅覚受容体遺伝子
 2.1 化学物質をニオイとして嗅ぎ分ける
 2.2 脊椎動物の陸上環境進出と嗅覚受容体レパートリーの変化
 2.3 鯨類の嗅覚受容体遺伝子

第3章 ホッキョククジラ
 3.1 四肢動物海洋環境適応会議
 3.2 「嗅覚」とは何か
 3.3 ホッキョククジラの嗅覚器官
 3.4 クジラの鼻はいくつある?
 コラム2 コマッコウの左右の鼻道

第4章 塩基置換と進化
 4.1 天は二物を与えず?
 4.2 反響定位と嗅覚
 4.3 同義置換・非同義置換
 コラム3 鯨類の聴覚の進化

第5章 ウミヘビ
 5.1 ウミヘビに魅せられて
 5.2 収斂進化
 5.3 バヌアツ
 5.4 バヌアツアオマダラの嗅覚受容体遺伝子
 コラム4 カヴァ

第6章 ゲノム
 6.1 ヒゲクジラのゲノムを解読する
 6.2 ド=ブラン・グラフ
 6.3 ゲノムアセンブル

第7章 嗅 球
 7.1 クジラの嗅球と変異ネズミ
 7.2 受容体から嗅球へ:1糸球-1受容体ルール
 7.3 クジラの嗅球の背側領域
 7.4 化 石

第8章 クジラ研究と調査捕鯨
 8.1 ミンククジラゲノム
 8.2 先住民捕鯨を守るため
 8.3 英国王立協会紀要
 8.4 南氷洋捕鯨に思う

おわりに
参考文献
索  引

【著者紹介】
斎藤 成也
1957年生まれ。テキサス大学ヒューストン校生物学医学大学院修了(Ph.D.)。現在は国立遺伝学研究所教授。おもな著書に『DNAから見た日本人』(ちくま新書)、『ゲノム進化学入門』(共立出版)、『Introduction to Evolutionary Genomics』(Springer)、『日本列島人の歴史』(岩波ジュニア新書)などがある。

内容説明

小笠原から極北アラスカ、そして南太平洋バヌアツへ。嗅覚をキーワードに、クジラの進化を追いかけた。日本の調査捕鯨問題にも一石を投じた一冊。

目次

第1章 海に生きる羊膜類
第2章 嗅覚受容体遺伝子
第3章 ホッキョククジラ
第4章 塩基置換と進化
第5章 ウミヘビ
第6章 ゲノム
第7章 嗅球
第8章 クジラ研究と調査捕鯨

著者等紹介

岸田拓士[キシダタクシ]
1976年生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。現在は京都大学野生動物研究センター特定助教

斎藤成也[サイトウナルヤ]
1957年生まれ。テキサス大学ヒューストン校生物学医学大学院修了(Ph.D.)。現在は国立遺伝学研究所教授

塚谷裕一[ツカヤヒロカズ]
東京大学大学院理学系研究科教授

高橋淑子[タカハシヨシコ]
京都大学大学院理学研究科生物科学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yooou

4
☆☆☆☆★ 鯨、陸上に上がった生物が再び海に戻った物語を嗅覚の痕跡から辿る予想外の旅は波乱万丈で面白いことこのうえない。小ぶりな本ながら鮮やかな読書体験を残す良書でありました2016/04/25

Tsukasa Fukunaga

1
陸上に進出した哺乳類は、水中ではなく空気中の化学物質を検出する方向へと嗅覚受容体遺伝子が進化して行ったが、その後再び水中へと戻ったクジラではこれらの遺伝子・嗅覚機能はどうなっているのだろうか、という研究について述べられた本。感覚能力の相互補完についての新説提唱なども含め、個々の研究は面白いが、まだ研究の中途段階という印象が強い(例えば、ウミヘビのゲノムを読みたいみたいな話でウミヘビの話が終わるなど)捕鯨倫理の問題でrejectを食らう話は(非常に気の毒だとは思うが)興味深い話であった。2016/05/02

Masaki

1
クジラにおける嗅覚の進化(というか退化)を、遺伝子レベルで解析した研究について書いた本です。マッコウクジラなどのハクジラ類では、そもそも嗅覚を持っていないそうです。ヒゲクジラ類では、脳にある嗅球の背側領域が存在せず、おそらくは進化のの過程で、陸から海に適応するどこかで失ったのだろうとのことです。このあたりのことを、ゲノムの解析を行って明らかにしていく過程を書いてますが、ちょっと難しい。面白いことは面白いんですがね。2016/03/28

やなせトモロヲ

0
★★★2017/03/16

YK

0
深くなるほどロドプシンの最大波長は短くなる植物プランクトンが捕食される際にジメチルスルフィドが放出される その匂いを手がかりにする非同義置換率/同義置換率 でその遺伝子の重要度がわかるバヌアツアオマダラヘテロ接合がおおい=遺伝的多様性が高い2014年3月の国際司法裁判所による判決 日本の調査捕鯨はだめ(6年で2本しか査読論文がでてない) 環境変化により失われる遺伝子の解析は面白い 植物ではどうか?2016/08/28

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