トマス・アクィナス 肯定の哲学

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  • サイズ B6判/ページ数 257,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766421712
  • NDC分類 132.2
  • Cコード C3010

出版社内容情報

本書は、トマスがありふれた日常的な経験である〈感情〉を微視的に分析し、独自の〈人間論〉を構築していることを明らかにする。

神の、キリストの、人間の〈感情〉は、何を教えてくれるか?

愛と憎しみ、喜びと悲しみ――。〈感情〉の微視的な分析をとおし
存在するもの全てへの肯定と讃美を読み解く

人間論として『神学大全』を読み解く

「トマス人間論」から学ぶ、生の技法。

 キリスト教の教義に基づいた抽象的概念を駆使する難解な神学者として解されてきた、中世最大の思想家トマス・アクィナス。 
 本書では、そのような神学的枠組みを超え、トマスがありふれた日常的な経験である〈感情〉を微視的に分析し、独自の〈人間論〉を構築していることを明らかにする。トマス哲学に通奏低音のように鳴り響く、存在するもの全体への肯定と讃美の旋律を描き出し、この世界を肯定的に受けとめ、生き抜く実践的な生の技法を説く書物として、最大の主著『神学大全』を読みなおす、意欲的な一冊。

まえがき

 序

<b>第一部 肯定の哲学の展開</b>
 第一章 肯定的な感情の優位―― 愛、欲望、喜び
  一 感情の区別のための補助線
  二 喜びと悲しみ
  三 愛と憎しみ
  四 欲望と忌避

 第二章 困難に対する直面と克服
  一 気概的な感情の全体像
  二 希望と絶望
  三 怖れと大胆
  四 怒り

 第三章 肯定的な生への促しとしての倫理学
  一 徳としての勇気―― 世界と自己との肯定的関係の形成 
  二 『神学大全』における肯定的・体系的倫理学
  三 棟梁としての神学者―― 観想という実践

 第四章 肯定の形式としてのスコラ的方法
  一 項の構造―― スコラ的方法の結晶 
  二 怖れと愛―― スコラ的方法の具体的実践
  三 引用と区別の連関 
  四 伝統の受容と変容
  五 共同探究としての真理探究

<b>第二部 神学という光源</b>  
 第五章 神に感情は存在するか
  一 苦しむ神と苦しまない神
  二 神の愛の能動的性格
  三 神の情念の肯定的性格
  四 感情という行為
  五 能動的な活動力そのものとしての神

 第六章 キリストの受難―― 肯定の哲学の原点
  一 「単なる人間」と「真なる人間」
  二 人間の状況打開力
  三 キリストの意志の「葛藤」
  四 キリストの意志の調和
  五 悲しむキリスト
  六 肯定の哲学の原点としてのキリスト論

結 論
  一 善の自己伝達性という根本原理
  二 共鳴としての愛
  三 共鳴の連鎖

  注
  参考文献
  あとがき
  初出ノート
  索引

【著者紹介】
山本 芳久
東京大学大学院総合文化研究科准教授。
1973年生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文社会系研究科(哲学専門分野)博士課程修了。千葉大学文学部准教授、アメリカ・カトリック大学客員研究員を経て、現職。専攻は、哲学・倫理学(西洋中世哲学・イスラーム哲学)。博士(文学)(東京大学)。代表作に『トマス・アクィナスにおける人格(ペルソナ)の存在論』(知泉書館、2013年)、「イスラーム哲学 ―― ラテン・キリスト教世界との交錯」(『西洋哲学史?U』所収、講談社、2011年)など。

内容説明

キリスト教の教義に基づいた抽象的概念を駆使する難解な神学者として解されてきた、中世最大の思想家トマス・アクィナス。本書では、そのような神学的枠組みを超え、トマスがありふれた日常的な経験である“感情”を微視的に分析し、独自の“人間論”を構築していることを明らかにする。トマス哲学に通奏低音のように鳴り響く、存在するもの全体への肯定と讃美の旋律を描き出し、この世界を肯定的に受けとめ、生き抜く実践的な生の技法を、最大の主著『神学大全』から読み解く、意欲的な一冊。

目次

第1部 肯定の哲学の展開(肯定的な感情の優位―愛、欲望、喜び;困難に対する直面と克服;肯定的な生への促しとしての倫理学;肯定の形式としてのスコラ的方法)
第2部 神学という光源(神に感情は存在するか;キリストの受難―肯定の哲学の原点)

著者等紹介

山本芳久[ヤマモトヨシヒサ]
東京大学大学院総合文化研究科准教授。1973年生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文社会系研究科(哲学専門分野)博士課程修了。千葉大学文学部准教授、アメリカ・カトリック大学客員研究員を経て、現職。専攻は、哲学・倫理学(西洋中世哲学・イスラーム哲学)。博士(文学)(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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さえきかずひこ

13
passio 感情、受動、受難 というキーワードとconsonantia 共鳴というキーワードを用いてアクィナス『神学大全』の感情論について懇切丁寧に解説する入門書。前半は倫理学的な色彩感が強く、後半は神学的な展開になるが、著者が常に非キリスト者に対しても言葉を届けようとする真摯さが文章全体に溢れていて感銘を受けた。とにかく丁寧!学者なんだから当たり前かとも思うけれど、究極的には人間の両義性を繊細かつ肯定的に捉えているところが読ませる一冊です。おすすめ!!2017/07/25

ころりん

3
徳島のキリスト教書店長お墨付きの一冊、で売り込まれた本。 これをオススメできるなんて、思考力が逞しい! 「否定的な感情」さえも、善への肯定的な指向を持つ人間(引いては、被造世界=万物)だからこそ、という基調。 中盤には、「告解」を重視するドミニコ会が、罪の定義や告解への対応に終始する傾向から、トマスが「善」を指向させた、という経緯も、現代に通じる。 「神の感情」「キリストの感情」の終盤では、「神の不受苦性」を取り上げていて、面白かった。 著者の説明の例話が、なかなか独特。 これ、実体験?と想像しちゃった2022/06/25

takao

1
ふむ2024/10/13

スミレ雲

1
【図書館本】う~ん、むつかしい。2019/01/20

鈴川

1
最高2018/12/29

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