内容説明
勢力圏における都市再編の実態。日本人と現地人の織りなす社会関係に焦点をあて、戦時体制に向かう都市の社会変容を描く。日本帝国による戦争拡大・経済政策と都市工業化・広域化の双方から接近した国際的共同研究の成果。
目次
本書の目的と東アジア都市史研究の動向
第1部 戦間期の都市経済の諸相(永登浦工場地帯の形成と日系企業の集積;植民地下の京城における「中小商業問題」の展開;植民地期開城における韓国人商権とその特徴;長春から新京へ―「満州国国都」の膨張と工業化)
第2部 日中戦争下の都市経済の変容(工業都市大連の形成過程;戦時下蔚山工業都市計画と油蔚航路;「満州国」期における奉天の工業化と中国資本―機械器具工業の分析を中心として;日本占領下の済南経済―日本資本と中国資本に着目して;日中戦争期の青島経済―日本占領の経済的衝撃)
著者等紹介
柳沢遊[ヤナギサワアソブ]
慶應義塾大学経済学部教授。1976年東京大学経済学部卒業、1978年同大学大学院経済学研究科修士課程修了、1982年同大学大学院博士課程単位取得退学。1983年久留米大学商学部専任講師、1986年東京農工大学工学部(一般教育部)助教授、1994年慶應義塾大学経済学部助教授を経て、1998年より現職。専門は現代日本経済史、近現代日本社会史・日中経済関係史
木村健二[キムラケンジ]
下関市立大学経済学部教授。早稲田大学大学院博士後期課程単位取得満期退学。東京農工大学留学生センター教授を経て1999年より現職。専門は近代日朝経済関係史、近代日本移民史
浅田進史[アサダシンジ]
駒澤大学経済学部准教授。1997年茨城大学人文学部卒業、1999年千葉大学大学院文学研究科修士課程修了、2007年千葉大学大学院社会文化科学研究科博士号取得。学術博士。2009年首都大学東京都市教養学部助教、2012年駒澤大学経済学部専任講師を経て、2013年より現職。専門はドイツ・東アジア関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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