内容説明
17世紀から20世紀前半の中国における経済秩序の特徴を、市場とそれを支える制度の視点から考察。自由かつ競争的でありながら、私的人間関係と深くからみあっていた伝統中国の市場秩序の個性をひもとく。日本、台湾、香港の8名の研究者による詳細な実証分析と理論研究により、経済学における理論的展開に貢献する。
目次
序論 中国の市場と市場秩序
第1章 宋代抵当法の推移と『農田敕』―要素市場における司法と慣習
第2章 明末清初の市場構造―モデルと実態
第3章 中国産アヘンの販売市場―1870年~1906年
第4章 近代中国における市場秩序と情報の非対称性―19世紀末~20世紀初頭
第5章 中国市場秩序における仲介の役割の再検討―1800~1936年の上海製造業を事例として
第6章 ネットワークと制度の間で―1920年代~1930年代の上海商業儲蓄銀行の支店網拡大
第7章 清末民初期の市場システム1870~1919年―在華外国商人の役割を中心とした一考察
第8章 統制経済と市場秩序―戦時無錫地域の製糸業1938~1943年
著者等紹介
古田和子[フルタカズコ]
慶應義塾大学経済学部教授。1977年東京大学教養学部卒業、1979年同大学大学院修士課程社会学研究科国際関係論専門課程修了、1984年同研究科博士課程単位取得退学、1988年プリンストン大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。1984年東京大学教養学部助手、1987年プリンストン大学客員研究員、1989年東洋英和女学院大学助教授、教授を経て、1997年から現職。2004年東京大学大学院人文社会研究科客員教授、2006年ハーバード・イエンチン研究所Associate Scholar。専門はアジア経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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