内容説明
民国期中国(1912‐1949)において、憲政という理念の系譜とそれにかかわる政治的自由のありよう、また同じく憲政の枠組みによって実現された一党独裁、という一見相反する政治的現象を関連づけながら考察し、現代中国への道程と、今に続く課題を考える一冊。
目次
中華民国の憲政と独裁
中国第三勢力評価の問題―政治史と政治思想史との間
自由への礼賛と批判―陳独秀・胡適・毛沢東・孫文の相剋
伝統文化と近代中国の政治思想
民国憲政の二つの潮流
憲政をめぐる公共空間と訓政体制―1944年重慶の政治過程
抗戦前夜の中国社会論とリベラリズム―章乃器を素材として
民国期教育におけるプラグマティズムと民主主義
国民革命とアナキズム
連邦論と1920年代の連省自治運動―呉佩孚の政治思想を中心に
同時代日本の中華民国認識―矢野仁一の中国論を中心に
民国史論への道―その継承と発展のために
著者等紹介
久保亨[クボトオル]
信州大学人文学部教授。1953年生まれ
嵯峨隆[サガタカシ]
静岡県立大学国際関係学部教授。1952年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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