内容説明
日本の多くの地域産業で生じた現象は、空洞化というよりむしろ、国内完結型から東アジア大の地域分業生産体制への地理的拡大である。日本各地の実態を徹底的に調査・分析し、産業集積論の論理的枠組みを明らかにした著者渾身の一冊。
目次
東アジア化とは何であったか―構造変化の統計的確認
1990年代半ばまでの国内機械工業集積調査研究の産業集積論への示唆―京浜地域・日立地域・諏訪地域を中心に
機械工業の多様な集積の錯綜のもとでの多数企業の存立―岡山県内の機械工業企業群の分析
企業誘致で形成された産業集積の縮小と新たな展望―岩手県機械・金属産業企業群の変貌と中小企業の存立展望
誘致工場と機械・金属産業集積の新たな形成―熊本県の事例を中心に
国内産地型産業集積の解体と産地企業の展望―堺の自転車部品産業集積を例に
中国の産業発展の中での機械・金属産業関連産地型産業集積の転態―燕の産業集積の発展可能性
中小企業の存立条件と産業集積の変化―アパレル製品産地に見る産地型産業集積の有効性と意義の変化
デジタル化技術と社会的分業構造の変化―巨大都市東京の印刷業中小企業の構造変化
(日本の)産業論・中小企業経営論視座からの産業集積論の論理的枠組み
著者等紹介
渡辺幸男[ワタナベユキオ]
慶應義塾大学経済学部教授。1948年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、経済学博士。慶應義塾大学経済学部助手、助教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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