内容説明
創刊者・永井荷風から谷崎潤一郎、井伏鱒二、石坂洋次郎、三島由紀夫、小川国夫まで、近代日本文学史をたどるがごとき貴重な名作選。
目次
小説
評論
戯曲
詩歌
俳句
随筆
追悼
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
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森鷗外、永井荷風、坂口安吾、三島由紀夫、中勘助、小泉信三らの論稿。永井荷風「戯作者の死」の文章は、ルビだらけで、どんだけ難読語を使っているのか、とも思った。「偽紫田舎源氏」の著者柳亭種彦が出てくる。坂口安吾「村のひと騒ぎ」は、末尾に「本当の人生」というのが出てくる。村に本当の人生はあったのだろうか、と思わざるをえない。「銀の匙」が再ブレークした中勘助「漱石先生と私」では、信州の湖畔で「銀の匙」を書き、夏目漱石の推薦で朝日新聞に載ることになった経緯がわかる。だから、「銀の匙」誕生の背景がよくわかる。2012/06/05