内容説明
「人生は至極些細なるものにして蛆虫に等し」。人生を一時の戯れと捉えながらも、真剣に生きることこそ「独立自尊」の主義だと説く、福澤が達した円熟の境地。自らの人生哲学を綴った晩年のエッセイ集。
目次
福翁百話(宇宙;天工;天道人に可なり;前途の望;因果広報;謝恩の一念発起すべきや否か;人間の安心;善悪の標準は人の好悪に由て定まる;政府は国民の公心を代表するものなり;政論;自得自省;史論;鯱は芸に非ず;大人の人見知り;人生名誉の権利;人事に絶対の美なし)
福翁百余話(人生の独立;博識は雅俗共に博識なるべし;独立は独り財産のみに依るべからず;金と自身と孰れが大事;独立の根気;独立者の用心;文明の家庭は親友の集合なり;智徳の独立;独立の忠;独立の孝;立国;思想の中庸;人に交わるの法易からず ほか)
著者等紹介
服部禮次郎[ハットリレイジロウ]
1921年生まれ。1942年慶應義塾大学経済学部卒業。現在、セイコーホールディングス株式会社名誉会長。学校法人慶應義塾理事・評議員。慶應連合三田会会長。社団法人福澤諭吉協会理事長等、多くの役職を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とん
4
福沢諭吉100のエッセイそれが『福翁百話』と『福翁百余話』. 福沢諭吉の教育, 徳, 人生観とは?諭吉は一貫して「独立」の必要性を説く. ともすると現代人, 金を欲しがり他者を疎んじ親孝行を強制し...現代にも当てはまる内容が100年前の本書で指摘されている. 読んでなるほどなあと思う. ちなみに本書は文語体のため注意です. 角川ソフィア文庫は現代語訳のようです!2017/07/18
希望屋ばっし~
0
ためになる100話です。
山崎 邦規
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福澤諭吉の思想をシャワーの如く浴びることができる評論集。細部に渡って何から何まで賛同するではないが、この世の中がどういう風に理解されるべきか、その見取り図を示して非常に有益である。とはいえ、知恵というものに認識と行動に関するものがあるなら、本書の内容は認識の部分が大半である。どう行動して生活を切り盛りすべきかはあまり論じられてはおらず、人生の荒波に立ち向かう上で、その荒波の様は教えてくれるが、どうそれに対処すべきかは、また別に学ぶ必要があるだろう。2025/11/01




