内容説明
文明社会の維持・発展に資する政治原理とは何か。ハイエク(Friedrich August von Hayek、1899‐1992)の提言を参照しながら文明社会の性格を解明する試み。ハイエクの説く文明社会とは、理性による設計を絶対・万能視する社会ではない、ということを明らかにし、ハイエクの文明社会論の問題点も指摘する。
目次
ハイエクと文明社会
第1部 ハイエク政治思想の形成(オーストリア学派とイギリスの反合理主義;経済理論から政治哲学へ)
第2部 ハイエクにおける自由と民主主義(ハイエクの自由論;ハイエクの民主主義理論;ハイエクと保守主義思想)
第3部 ハイエクにおける国家と法の支配(ハイエクと近代主権概念;ハイエクと国家の問題;ハイエクと「法の支配」の理論)
第4部 ハイエクと共同善の問題(ハイエクにおける理性と共同善;ハイエクにおける社会的正義と共同善;ハイエクにおける市場と共同善)
著者等紹介
萬田悦生[マンダエツオ]
京都外国語大学教授。1940年生まれ。1970年慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。法学博士。京都外国語大学助手(1970年)、助教授(1974年)を経て、1977年から現職。専攻は政治哲学、イギリス政治思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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