内容説明
赤穂義士事件とも言うべき歴史上の事件を、本来、歌舞伎の作品名に過ぎない「忠臣蔵」となぜ呼ぶのか?『仮名手本忠臣蔵』全段を各段ごとに読み解き、日本人にとっての「忠臣蔵」とは何かに迫る。
目次
忠臣蔵という世界―鷺坂伴内への讃歌
もうひとつの忠臣蔵―加古川本蔵とは誰か
刃傷と仇討の間―演劇的人間としての吉良上野介
大星由良助と大石内蔵助―道行、二つの世界をつなぐ旅
義士銘々伝の世界―四十八人目の男たち
愁嘆場論―寺岡家の人々
茶屋場という佳境―昼行灯の哲学
春の旅と冬の旅―予感への道行
書かれざる歴史―史実からはみ出した真実
武士も及ばぬ…―町人芸術の構造
討入り論―付人たちの銘々伝
余語の章―『仮名手本忠臣蔵』と忠臣蔵幻想の間
著者等紹介
上村以和於[カミムライワオ]
本名・巌。1940年東京生まれ。慶應義塾大学文学部・大学院修士(英文)修了。77年より歌舞伎批評・評論活動を雑誌『演劇界』『劇評』を中心に行う。94年より『日本経済新聞』の劇評担当。94年、第28回関西文学賞(文芸評論部門)受賞。明治大学大学院等講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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