内容説明
子どものこころがわかりますか。そして、あなたのこころがわかりますか。―児童精神科臨床医が語る「子どもの世界」。
目次
1 出産まで
2 乳児期
3 幼児期
4 小学校一・二年生
5 小学校三・四年生
6 小学校五・六年生
7 中学生
8 高校生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
okaching
2
まさに子ども視点から書かれてある。ただ、自分が親としてこれを読んだならばプレッシャーしか感じなさそう。悪い親からは悪い子が生まれるそんな印象が受けた。色々な環境にある親もいる。その上でどうすることが出来るかも必要。ただ、この本はまさに子どものこころを大切にしている本なので、純粋に子どもについて学べた。2013/09/05
Asakura Arata
1
子どもの心に想いを馳せるという行為は、大人に精神的余裕がないとなかなかできるものではない。最近それができるおとなが、プロを含めても、とても少なくなって来ているように思う。2009/09/14
dometaro
0
ベースとして非常重要だが、精神分析とか、対象関係論的発達論の因果論、決定論的な匂いがあんまり好きではない。核家族、共働き、ゲーム、ネット、遊び場の減少、それによる親子関係、人間関係の変化、あまりにも悲観的な気がする。実際そのなかで育ってきた僕たちはどうすればいい?その中で、崩れてしまう子もいるが、豊かに健康的に成長している子供だって多い。必死で適応しているし社会は刻々と変化している。今の時代の日本にあった枠組みを考える必要だってあるだろう。無いもの探しよりあるものを見つけるそんなアプローチも欲しい。2011/04/05
たんぽぽ25
0
専門用語を使わずに、こども時代のたいへんさを、やさしく解説。なるほど、こういう考え方もできるのだなあ、と納得できるところが多々あった。子どものたいへんさが、ちくちく身にささってくるようでもあるし、今まで親として子どもを決定的に傷つけてこなかっただろうか、という思いもからんで、読んでいて少ししんどくなるぐらいだったが、これから思春期を迎える子を持つ親として、少しは覚悟ができたように思う。2009/07/06
Masakazu Shimamura
0
赤ちゃんがお母さんのお腹から出てくるとき、ギャーっと泣いて、その声で、お母さんもお医者さんも皆、安堵して嬉しくなるけど、でも、赤ちゃんは温かな羊水の中から強い力を受け、無呼吸状態で産道を通り押し出され、初めて外気に触れ、肺呼吸をし、寒さ、強い光にとっても苦しくて、ギャーと泣いて、そのギャップは大変だぁといつも思い、それが厭世観の根源のように感じていたけれど、これまで誰とも共有できず、初めてそれが本書にちゃんと書かれていて、ちょっと嬉しかったし、心の傷、心的外傷はそこから始まるのかなと改めて思う。2018/02/08