内容説明
科学・技術の発展、国際社会の展開などにゆらぐ規範の“基礎”について疑いをあらたにする。規範そのものに何らかの根拠を与えることは可能なのか?―儒教、キリスト教から現象学、分析哲学まで、倫理学の各現場で続けられる歴史的・原理的考察の現在。
目次
先秦儒教における礼の性格とその成立根拠(佐藤貢悦)
仏教における「規範の基礎」(気多雅子)
規範のもう一つの源(片柳栄一)
ノモスの解体その後(小池澄夫)
ドイツ観念論における「規範の基礎」問題(笹沢豊)
「基礎」への問いから「基礎づけ」への問いへ(北尾宏之)
隠れたしかたで働いている規範(品川哲彦)
「べき」の生成論の立場から(永井均)
シンポジウム「規範の基礎」(久野昭・竹市明弘)