内容説明
本書は、「社会学」と「歴史学」との相互関係をかなり長期にわたる歴史のなかで捉え、更に「社会学」から「歴史学」が学び得るもの、「歴史学」から「社会学」が学び得るもの、がそれぞれなんであるかを簡明に理解させる好著である。
目次
1 社会学者と歴史家(耳の悪い人同士の対話;歴史学と社会学との分化;社会史の興起;社会学と歴史学の収斂)
2 社会構造(比較法;歴史、モデル、タイプ;踏査分析;構造と機能;社会的役割;親族と家族;社会化、逸脱、及び社会統制;社会階級と社会成層;社会的移動;官僚制;パトロン、庇護者と派閥;心性とイデオロギー)
3 社会変化(スペンサーのモデル;マルクスのモデル;理論を目指す四冊のモノグラフ)
文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
4
「ウィリアム・マクニールは、オスマン帝国史の研究を専門としているが、しかし、ブローデルとはやや違った視角から、ヨーロッパのステップ前哨地帯と呼んでいるものに焦点をあてている。…絶えざる外征を通じて集められた戦利品のおかげでオスマン帝国の体制は、中心部の諸州の農民を圧迫しなくても済んだ。更に加えて服属するキリスト教住民から集められたいわゆる「子供たちの献納」は、中央集権化された能力主義が機能するのを助けた…しかし、兵站という理由のみからしても、ある点で、境界の前進はとまり、征服は終わらなければならなかった」2024/01/10
日系フサリア人
0
古い本なので読みづらかったり今風な整理ではないと思うが、社会史の研究というものを見通す上では有益であろう2024/12/08