特攻の思想―大西瀧治郎伝

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766209532
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0023

内容説明

特攻隊生みの親、大西中将を通して浮かび上がる組織と人間の心の闇。著者渾身の問題作、ここに復刊。

目次

若いもんは生きて日本をつくれ
「特攻は統率の外道」
戦場と司令長官と軍人と
「百年ののち、また知己なからんとす」
戦争の名人がいなくなった
勝者と敗者の原則
有馬少将出撃す
大艦巨砲主義の反対者
及川は大西に賭けた
海大出身者にあらざれば〔ほか〕

著者等紹介

草柳大蔵[クサヤナギダイゾウ]
1924年横浜生まれ。1948年東京帝国大学法学部政治学科卒業。雑誌編集者、新聞記者を経て執筆活動に入る。政治、経済、社会等の評論をはじめ、人物論、女性論、芸術論など、多彩な活動で知られる。2002年7月22日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

24
合理性と狂信性、純粋性を併せ持つ人物に思えます。統率の外道て認めた段階で軍事組織ではなくなっているのではと感じました。また命じた方たちが戦後特攻に関して述べるのも卑怯に感じます。2023/05/17

owlsoul

7
特攻の創始者とされる海軍中将、大西瀧治郎。彼の言動から浮かび上がる「特攻の思想」とは、厳しい戦況に追い詰められ、視野狭窄に陥った軍人たちが選んだ誉れ高い最期のあり方だった。客観的に見れば明らかな愚策であり、人道的問題も甚だしい。しかし、死ぬことを前提とした現場において、技能も経験もない若者を犬死させるよりは、意味ある死を与えたいという想い、それは狂気なのだろうか。「死の覚悟」の有無によって人の価値観は根底からすれ違う。当然、大西には死の覚悟があり、彼は敗戦後に介錯をつけず切腹した。これが日本人の美学なのか2022/09/07

波 環

2
再読。数年前初読時は、毎ページ人が死ぬので具合悪くなって雑によんだ。おやすみがてらの一気読み。 初版は昭和47年で、その時は登場する昭和天皇も児玉誉士夫も高松宮も生きてたんだなあ。 そのときから、明らかになってる資料をもとに書き直したらどんなものになってたのかなあ。2014/01/05

はまい

0
大西瀧治郎だけが特攻作戦を押し進めていた訳でない事は分かったが、 作戦を強力に支持していた事も確実。「勝てない相手に対しても徹底抗戦し続ければ負ける事は無い」「特攻作戦で死んで行った隊員に報いる為に軍人、国民にも公平な死を」個人の思想としてならまだしも、それが軍の方針となると、狂った正義としか見えない。豪放磊落、情に篤く人間としては魅力的。それだけに。2015/10/18

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