出版社内容情報
江戸時代の庶民の間に生きた「粋」という独特の精神文化について、世情、生活、心情を通じ、その本質に迫る。伝統芸能に精通する著者ならではの論述。旧『江戸-現代に続く「粋」の原点』を改訂復刻。
内容説明
今に生かしたい知恵と感性。役者・御祝儀・俳諧・言葉あそび…多彩な角度から解き明かす「粋」の世界。
目次
第1章 江戸のスピリット
第2章 江戸のライフスタイル
第3章 江戸のカルチャー
第4章 江戸のマスコミ
第5章 江戸のアート
第6章 江戸のランゲージ
著者等紹介
小山觀翁[コヤマカンオウ]
1929年、東京生まれ。古典芸能評論家。学習院大学在学中に学生歌舞伎を創始。電通プロデューサーを経て、古典芸能を中心とする著作、講演、放送解説などに幅広く活躍。特に歌舞伎、人形浄瑠璃、落語への造詣は深い。また江戸勘亭流書道家元として知られる。伝統歌舞伎懇話会会長、歌舞伎同時解説放送イヤホンガイド創始解説者。松竹顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けん
7
★2.52019/01/19
みゆ
0
江戸時代は町人文化が花開いた、一般人にとって生きやすい時代だったかもしれないと思った。公家や武士などの特権階級の文化とは一線を画す文化のあり方が「粋」かと思う。作者は「スレスレをいきながら本道を踏みはずさない」のが粋の正体である、という。日本の伝統である歌舞伎なども、かつてはサブカル的なものだったのかとも感じた。現代に引き込んで粋を捉える視点が面白かった。2012/03/29
タイクーン
0
予想以上に疲れる本。2010/12/01
Yoshihiro Yamamoto
0
A+ 著者は歌舞伎座などのイヤホンガイドの創設者。イヤホンガイドがなくても歌舞伎は楽しめるが、適切な解説者のガイドがあれば、倍以上に楽しめる。この本もまさにそんな本だ。「太鼓持ち、あげての末の、太鼓持ち」とは遊びが過ぎて身を持ち崩してしまった人が「太鼓持ちになってしまった」という意味かと思っていたら、筆者の解釈だと、太鼓持ちは「遊びの総合コーディネーター」、高度な知的労働者。太鼓持ちがいなくても遊べるが、やはり太鼓持ちがいた方が面白い。「釣りは鮒に始まり鮒に終わる」と同意だそうだ。他にもそんな話が満載だ。2022/06/01




