内容説明
手のひらにのるレトロモダンなアート。その小さな世界には、当時の風俗、世相、流行が息づいています。明治・大正・昭和を彩った貴重なしおりコレクション466枚をここに公開。失われていくものたちへの愛をこめて。
目次
1章 企業宣伝
2章 プロパガンダ
3章 広報・告知・啓蒙
4章 抒情画
5章 子供時代とスクールライフ
6章 メディアと金融・保険
著者等紹介
豊嶋利雄[トヨシマトシオ]
しおり収集家。1951年生まれ。古本に挟まっていたしおりを集めたことをきっかけに、35年以上もの間、しおりを収集。世界25ヶ国のしおりコレクターとも交流し、国内外のしおりを1万枚以上保有する。京都、名古屋などでコレクション展を開催。現在、ギャラリー「しおりのアトリエ」(名古屋市中川区)にて企画展を年6回程度開催中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
102
大正から昭和にかけて作られた栞を集めた本。読書家にとって栞はなくてはならぬもの。単行本なら紐のしおりはあるけれど新書や文化はついていないものが多い。私は本が読みかけになってくる事が多いので普段から栞のストックをしてあります。著名な画家が描いてあるものがるのだね。戦意高揚にも使われていたことを知った。図書館本2023/07/28
yomineko@ヴィタリにゃん
78
お宝しおりの山です!!!どうしても慣れない左から読む日本語だけどレトロな感じがあってとても良い。昔はネットやテレビがなかったのでしおりは貴重な宣伝材料だった。にしても手が込んでいる。価値あるしおりの数々、どれもこれもほしくなる。国防一色のしおりもあった。八紘一宇しおり、、、結核予防などもあった。2023/07/09
智湖@ベルばら同盟副会長
45
栞なんていう、小さな紙でできた昔の物がよく今まで残っていたものだと驚きつつ見ました。印刷技術が発達してから広告として使われた栞。可愛いものもあれば戦争の色濃いものも。「銃後」の文字が見ていて辛くなりました。 この本から豆知識も得られました。少しご紹介しますね。①グリコはカキの煮汁に含まれる多糖類のグリコーゲンが由来②ペコちゃんは子牛のベコを西洋風にアレンジしたもの。 ひとつ気になったのはイラストを描いているのは男性ばかり。女性が活躍出来なかった時代を思うと残念でなりません。ひと昔前の時代を感じた読書でした2023/08/01
たまきら
45
え~っ!とびっくり。まず本のお供ではありますが、無料配布の物品のしおりに価値を見出し情熱をこめて蒐集されている方がいらっしゃることに。そしてこれほど多彩なものがあることに。これはぜひ実物が見てみたいな、と思うものも多いです。…うちには初代新潮社 yonda パンダのしおりが6枚ほどあります。現役で。ただ最近よく使っている使い勝手が良いしおりは、図書館でいただいたヨシタケシンスケさんのものかなあ。奥が深い世界です。新刊コーナーから。2023/07/24
ヒデミン@もも
44
これは可愛い。大好きな中原淳一や内藤ルネの絵も私が知ってる感じと少し違う。東郷青児のは芸術的。会社の宣伝だったり、国策だったり、広報の役割も。豊嶋利雄さんのしおりのアトリエは名古屋にあるらしい。ぜひ訪れてみたい。2023/06/29