内容説明
知れば納得!パッケージに込められたデザインの工夫。あらゆる人の生活に密着している商品の「パッケージ」。そこには、使いやすさ、訴求力、意匠性、さまざまな面から、デザインの工夫や秘密があふれています。デザインするときには創意工夫をこらし、実際に使いやすくつくられていますが、その創意工夫(=ひみつ)の恩恵に与ってはいても、具体的にどこにどう創意工夫があるかに気づかない消費者も多いと思います。そうしたひみつは、ある意味、消費者に気づかれる必要はなく、あるいは気づかれずに自然に使ってもらうことが重要だとも言えるからです。
目次
第1章 技術のひみつ(風味を保つために凝らされた紙カップ“内部”の工夫;箱ごと電子レンジで調理可能 簡単便利なパッケージ;フタにヨーグルトが付かないひみつ;数ミクロンで食品を守る!風味の守護神「銀紙」;最後までラクに絞るためのチューブ形状の工夫 ほか)
第2章 表現のひみつ(誰もが知ってる赤い箱は世界一売れてるトリックアート;「ホント」を伝えるための「嘘」味噌汁写真のひみつ;やさしく目立つ「やさしいお酢」のパッケージ;虫の絵がダメなあなたのための脱皮する缶!?;淹れたてのお茶の美しい緑色を楽しんでもらう工夫 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばう
66
普段何気なく手にしている様々な商品。そのパッケージのことなんて殆ど考えたことありませんでした。形、色、開け方、包装紙の材質などなどどれにも凄いこだわりがある。絞りやすく開けやすいチューブ、ジッパーと呼ばれる紙箱のビリビリ開けるところの形状には「そんな細かいところまで!」と驚く。そしてどの商品も発売したら終わりではなく、常に改良を重ねているのには頭が下がる。明日からは商品を買ったらすぐ箱を開けたりしないでじっくり観察してみよう。2023/12/12
きゅー
5
第1章技術のひみつと、第2章表現のひみつから構成されている。興味を覚えたのは、第1章技術のひみつ。ハーゲンダッツグリーンティの紙カップにはあんな秘密が、ヨーグルトがフタにつかない技術はこんなふうにして生まれたのか、牛乳パックにはこんな配慮があったのかなど驚きの連続。だからといってデザインの章も捨てがたく、みそ汁をより本物のみそ汁らしく見せるためにウソが描かれているなど不思議な感覚。デザインってすごい。2024/04/26
じじちょん
5
毎日牛乳パックに触っているのに気づかなかった、あの凹み。お菓子の箱の切り取り線もそれぞれ違いがあるなんて分からなかった。紙パックの底面、たしかに記号があるなーと思ったらちゃんと意味があった。パッケージにはたくさんのひみつがあった。2024/01/31
よだみな
4
商品を注目させ、他社と差別化し、どんな商品かがわかり、なにより安全に消費者に届けるか。重要になるのがパッケージデザインである。異物混入をどうやって防ぐか、あるいは牛乳パックの種別を目の見えないひとにいかにして区別させるか、あるいは果汁の量によって規制される果物表現クリアしつついかにうまそうに見せるかなど、さまざまな企業努力を解説している。たいへんにおもしろかった。ところでM.M.さん、テンション高すぎ。印刷博物館で現代日本のパッケージ2023が開催中。そういえばアトロク1案件でもあった。2023/10/20
杏
3
★★★★☆ 眺めていて楽しい1冊。普段何気なく手に取っている商品の数々だが、見えないところで様々な工夫がされていることを知った。中でもカマンベールチーズの秘密は話したくなる。2024/01/12