アンビルト―実現しなかった建築プロジェクト

ビーンランド，クリストファー【著】〈Ｂｅａｎｌａｎｄ，Ｃｈｒｉｓｔｏｐｈｅｒ〉

グラフィック社（2022/08発売）

• サイズ A4変判／ページ数 208p／高さ 28cm
• 商品コード 9784766136012
• NDC分類 525.1
• Cコード C0052

内容説明

実現されなかったエキサイティングな建築プロジェクト。この本は２０世紀初頭以降、描かれながら実現しなかった構想、ドローイング、提案の山に分け入る―バックミンスター・フラーのマンハッタン「ドーム・シティ」計画から、ル・コルビュジエの描いたパリ中心部で高層住宅に暮らすユートピアの夢、ロンドンの真ん中を貫く高速道路網の提案、戦後ベルリンの破天荒な「動く歩道」の構想まで。こうした「グラン・プロジェ」の多くは図面から立体へと立ち上がることはなかった。空想を自由にはばたかせた、そもそも実現不可能なアイデアもあれば、実験的に構造や建物の一部分がつくられ、現実世界に姿を現したものもある。この本の価値は、建築と都市計画の世界で実現し得た計画をめぐる豊かな物語だけではない。そこには建築家や都市計画家たちを動かしてきた動機や夢が表れている。よりよい世界をめざしたものもあれば、エゴを満足させるという動機もある。ここに詳述するプランの中には、枠組みを打ち破る計画も多い―動く都市、着脱できる都市、回転する高層ビル、国と国をつなぐ橋、頭上の高速道路。早すぎた構想もあれば、実現しなくてよかったと思えるものもある。フランク・ロイド・ライト、ヨナ・フリードマン、ジェフリー・バワ、アーキグラム、ザハ・ハディドなど誰もが知る建築家の仕事を、豊富な写真、ドローイング、マップ、コラージュ、模型で紹介。建築家たちがいまだかつてないほど楽観的に未来を信じた時代に著者が踏み込み、その魅惑の世界をめぐって洞察を展開する。

目次

１　ＰＯＷＥＲ―権力による変革
２　ＰＲＥＳＴＩＧＥ―都市の姿
３　ＣＵＬＴＵＲＥ―文化施設
４　ＣＯＮＮＥＣＴＩＯＮＳ―都市をつなぐ道
５　ＨＹＰＥＲＭＯＤＥＲＮ　ＭＯＶＥＭＥＮＴ―ハイパーモダン・モビリティ
６　ＮＥＷ　ＣＩＴＩＥＳ―新しい都市
７　ＵＲＢＡＮ　ＦＡＮＴＡＳＩＥＳ―都市のビジョン

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Tatsuhito Matsuzaki]

20世紀以降に描かれた計画&建築物を紹介し、解説します。 様々な背景で頓挫した計画や、そもそもが実現不可能と思える建築物、出来たらどんなに素晴らしかったか？と思える都市計画など、妄想を掻き立てられる一冊です。 ちなみに、東京2020五輪メインスタジアムの設計コンペで名前を知ったザハ・ハディド氏(2016年逝去)の作品も複数紹介されています。 #磯崎新 #丹下健三 #黒川紀章 #コルビュジエ #道路 #空港 #MAGLEV #都市 #美術館 #万国博覧会

2022/10/10

[かんがく]

あったかもしれない未来というものにはワクワクさせられる。

2025/03/06

[Akki]

夢、欲望、時代の要請、権力の象徴、あらゆるものを抱え込んで計画された建築物の数々にワクワクした。皮肉の効いた解説も良い。

2023/01/02

[takao]

ふむ

2022/08/23

[Sho-san]

ある年齢になるとわかってくることだが、未来のビジョンは、未来そのものよりもそのビジョンをつくった現在についてより多くを語るp.143 ワクワクする案が多い

2023/03/01