内容説明
西洋文化の基礎として、単語や慣用句にはじまり、絵画や映画、ゲームのモチーフ、宇宙船の名前やロゴにいたるまで様々に用いられるギリシャ神話。読み解けば、ハラハラしたり、ドキドキしたり…、楽しさ満点!あらゆる魅力がつまったギリシャ神話を、登場人物を通じて解説します。
目次
1 オリュンポス12神
2 ティタン神族と2番手の神々
3 愛された者たち
4 壮大なる叙事詩
5 獣や怪物
6 不幸な者たちと有名なエピソード
著者等紹介
ゴエミンヌ,オード[ゴエミンヌ,オード] [Goeminne,Aude]
高等師範学校卒業、歴史学の上級教員資格者。著書に『Histoire du jour bonjour』がある
松村一男[マツムラカズオ]
1953年生まれ、東京大学大学院博士課程満期退学。現在、和光大学表現学部教授。専門は比較神話学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nat
29
図書館本。名画と共に詳しく解説。章立てもわかりやすく、楽しく読めた。2020/11/28
chatnoir
22
ギリシャ・ローマ神話も日本の神話と一緒でごちゃごちゃになるから一冊あると便利。そのキャラクターにまつわる美術作品も美しいです。ちょこちょこ入る著者の一言も笑えました。この本のへぇ、ポイントは〝双子でも瞳の虹彩は違う”でした。後天的要素も加わるんですって。2020/08/11
アカツキ
17
ギリシャ神話に登場する神様、人物、モンスターなどを1項目1~2ページで紹介する本。主要エピソードがわかりやすくまとめられていて、絵画、可愛いイラストもちりばめられていて目も楽しめる本。読みやすさやヴィジュアルならこの本だけど、わかりやすさなら杉全美帆子「イラストで読む ギリシア神話の神々」かな。2022/08/17
たいちーらぶ
13
長い間積読していたが、開いてみたら面白い。「世界一よくわかる!」と言うだけある。ほとんどのキャラクターが見開きページという情報量で、絵画や彫刻品などについての説明もわかり易い。トリビアが書かれているのも面白かった。主要のキャラクターだけでなく、叙事詩の解説から英雄や怪物、不幸なキャラクターまで系図付きで説明されているのも良い。日本人にはあまり馴染みのないギリシャ神話だが、入門書としては必見の一冊だと思う。2023/10/28
新天地
10
各キャラの逸話に因んだ名作絵画や映画の場面等を取り上げて解説し、さらにアンリ氏による脱力の中に辛辣なユーモアを散りばめたイラストが華を添える。神様という偉大で尊いはずの存在が嫉妬や怨恨や痴情のもつれ等で、時に他者を醜く変貌させ時に過酷な試練を科し時に国すら滅ぼすという、気持ちは解るが突飛で壮大で時々意味不明なドラマが兎に角面白かった。現代でも変わらない感情の動きや今の世間にも通じる俗っぽい親しみや共感と、残酷な運命や恩恵や栄光をもたらす神の気まぐれで織り成す世界はとても楽しい。パリスの項が辛辣過ぎて好き。2023/11/20