内容説明
蘭には不思議がいっぱい。蠱惑的な花姿、かぐわしい香り、万を超えるたくさんの品種、そして謎多き伝説…。かつて人は蘭に魅了され、蘭に惑い、人生をかけて蘭に挑むこともありました。本書では、そんな蘭にまつわる不思議なお話を紹介します。その姿のみならず、その存在が人の心を惹きつける狂気と幻惑の花。この本を手に取ったあなたも、きっと蘭の魅力に取り込まれてしまうに違いありません。さあ、魅惑の蘭ワールドへようこそ!
目次
なぜ人はこれほどまでに蘭に魅せられるのか?
自然の不思議
パンゲアから恐竜へ
貴重な頭蓋骨
1トンの蘭
蘭の揺籃の地アジア
バニラの効用
スーパー催淫剤
中世の人々が信じた蘭の魔力
甘い香りと嫌な匂い〔ほか〕
著者等紹介
江尻宗一[エジリムネカズ]
日本有数の蘭栽培・育種・販売を手掛ける須和田農園を経営。日本洋蘭農業協同組合(JOGA)組合長。英国王立園芸協会(RHS)蘭委員会委員。東京農業大学農学部農学科卒業後、米国サンタバーバラのラン園へ留学し、以後現在に至るまで世界各地の蘭の自生地を訪れ、失われつつある野生状態を記録している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MOTO
8
美しい装丁に惹かれて思わず手にしたが、瞬時に心が両手へと傾れこんでゆく感覚があった。(この本、なんて持ち心地良いんだろうっ…♡)ぺーじを捲る感触も、その度煌めく縁の金色も、美しい『蘭』のイラストも、纏わるエピソードや知識の記述にも、全てに恍惚している私の手♡艶っぽい声で語られる内容は全て『蘭』についてであるが、それまで全く興味の無かった花にすでに魅せられつつある。花粉を運ぶ虫を一種に限定している気位の高さや神農(農業神)によって書かれた資料が中国では大昔から書かれているなど、想像の範疇を超えた花事典。2021/03/14
Ernest
2
オーキド博士と聞いて、知らない人はいなかったものだけれど、オーキドが蘭を意味することなんて昔は知らなかったよな。そんな話は全く出てこないが、蘭についてのさまざまなお話。ダーウィンってやっぱり賢いなー。なぜこんな怪しげな装丁なのかわからないけれど、色んな蘭の絵を見ているだけでも楽しい。2023/01/28
kamachirui2
1
読了。前半はコラム集で後半は図鑑+図版(美しい蘭カタログ)なので通読には適さないんだけど、読書メーターに書きたい一心で頑張って読んだわ。いや、蘭にも別にそんな興味ないんですけど、こういう通読に適さないパッチワークみたいな趣味の本が好きなんですよね…この本は装丁がまた良くてですね…。 内容は、コラムはまあそれなりに興味深いけど、形状にちなんだ語源のせいもあって、睾丸の話が多め。 名前(学名?)についてるLindleyとかReichenbachって何だろうな?発見者の名前だろうか。 2021/03/09