内容説明
ドイツ・ベルリンに拠点を置くクリエイティブなアート系出版社「ゲシュタルテン」の話題書籍を原書とする贅沢な一冊。独創的な作風で高い人気を誇る新世代のデザイナー、イラストレーター、地図作家たちの作品を一挙収録した。描かれる土地の風景と、そこから醸し出される雰囲気や豊かなストーリーを伝えてくれる地図たち。その表現スタイルは、正確で緻密な作風から、作家の個性をアピールするもの、素朴な風合いをもつもの、現代的解釈まで様々だ。世界各地から集められたバラエティ豊かな地図作品の数々を紹介する。
著者等紹介
涌井希美[ワクイノゾミ]
東京外国語大学外国語学部英語科を卒業後、英国バース大学にて通訳・翻訳を学ぶ。現在はIT企業で通訳・翻訳に従事する傍ら、アート関連の書籍を中心とした出版翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夏
26
この本を読んで、地図ってわくわくするものだったんだと思った。魅力的で芸術的な地図がいっぱい紹介されていて、地図自体もすごく素敵だけど、そこに描かれている地域や国にとても興味が湧いた。地図だけで、その場所がとても素敵に思える。地図の力はすごい。わたしは今まで地図を見ても特に何の感情も抱くことはなかったけれど、この本に紹介されている地図はひとつひとつに心が動いて、本当にわくわくした。わたしも自分の街が魅力的に思えるような地図が作れたらいいな。とっても魅力的で素敵な本でした。★★★★★2022/01/04
タナカ電子出版
25
この本はデザインマップの楽しさを紹介した本です。デザインマップと地図との違いは明らかなる正確性です✨正確性がない地図では迷ったり時間通りに目的地には到着できませんが、デザインマップは正確性よりもその世界観や雰囲気を重視して描かれます🎵海には見たこともない海洋生物や大陸には豪華な建物やお宝の隠し場所など❇️アドベンチャーの世界です✨昔、NHK(たんけんぼくのまち)でチョーさんが町を自転車で探険した後、最後にデザインマップを作って終わる番組を思い出しました!その地図は嫌いな犬を常に記載していました👀‼️2019/05/14
midorino
11
地図というと事務的で無機質な印象だったけれど、自分と恋人だけのランドマークを記したものや各国の「ハロー」で表したものなど、デザイン一つでこんなに変わるのかと楽しかった。通りの建物を端から端まで描いた地図と、映画のタイトルを通りの名前や公園の名前に当てはめた地図が好き。自分の地図を描いてみたくなった。2020/10/30
kumokumot
10
地図にこれだけの表現がある面白さ。パラパラめくると、昨日は素通りした地図も今日はなぜだか気になることもある。2020/09/03
ビッチュウ
2
非常に面白かった。 機能性ではなくデザインの為の地図というテーマで紹介している本書。デジタルマップの一般化に伴う地図の役割変化から出てきた新しい(表立ってきた?)スタイルを追う。あえて過密に描くことで利便性よりも密集地の雰囲気を伝える、文字だけで地図をかたどり文化的背景を想起させる等、「道を示す」以外の活用ゆえに掲示目的に沿った遊び心やアイデアの秀逸さが際立っていて愉しい。引用元もどこで使われているか判り興味深い。掲載作品が多く、ボードゲームの盤面を見るような楽しさとデザイン的学びもある面白い本でした。2022/11/21