ひみつの薬箱―中世装飾写本で巡る薬草の旅

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  • サイズ B5変判/ページ数 176p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784766131819
  • NDC分類 499.87
  • Cコード C0076

内容説明

人は宇宙の一部であり、土、水、空気、火の四元素から成り立つ。古代ギリシャのコスモロジーを礎に人体の不思議を理解し、ホリスティックな医療に生かそうとした知られざる中世ヨーロッパの薬草医学を繙く。人間の心と体を癒す神秘の植物を描いた、妖しくも美しい中世の彩色画から見るヨーロッパ医学のひみつ。

目次

第1章 『Tractatus de Herbis(藥草誌)』(スローン寫本4016)(薬草書か、単味薬の装飾画集か?;薬草書:起源は古代ギリシャ・ローマ ほか)
第2章 医師、病氣、医療行爲(先祖はどんな病気を患ったか?;医療とその実践者たち ほか)
第3章 修道院の藥草療法(6~12世紀)(修道院:医療に捧げられた場所;医療を行う修道医)
第4章 サレルノ医學の時代:スペインと南イタリア(中世初期の古代遺産;西方ラテン世界におけるアラビア医学の受容 ほか)
第5章 宮廷、大學、都市:医療活動の新たな枠組み(ホーエンシュタウフェン朝、フリードリヒ2世の宮廷;養生法:宮廷の医学文献 ほか)

著者等紹介

グザイエ,ジュヌヴィエーヴ[グザイエ,ジュヌヴィエーヴ] [Xhayet,Genevi`eve]
パリ高等研究実習院(´Ecole pratique des Hautes Etudes:EPHE)を卒業、リエージュ大学で史学博士号を取得。リエージュ大学科学・技術センター副所長を務める。専門は、中世から近代における実践医学史および薬学史

久木田直江[クキタナオエ]
1957年生まれ。2001年イギリスのエクセター大学にて英文学博士号を取得。静岡大学人文社会科学部教授。専門は中世英文学・文化史・医学史・キリスト教図像学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かさお

30
ダンジョン飯や魔法使いの嫁を思い出す。中世イタリアで制作された写本に描かれているキモ可愛い、嘘か誠か分からぬ不思議な薬草や動物や鉱物たち。下手上手な味わい深い当時の絵柄が魅力的。引っ張られる時の鳴き声を聞くと死んでしまうと言われるマンドレイク、朗らかにこれは空想だと記述されていて、ロマンが砕けた。病人の尿に乳をかけて生死を判別したり、ガチョウの脂で増毛を企て、スイレンは頭痛薬に、ケガ人の生死の判断をするには、チャービルの汁を葡萄酒を混ぜ、飲ませて吐き出せは死ぬ、飲んだら助かる等なかなか風流である(笑)2022/01/11

千景

2
ディオスコリデスがちまちま出てきて嬉しかった。処方も挿絵も概ね見覚えのあるものばかり(ヒント:私物の新旧ディオスコリデスの薬物誌)でしたが、解説がわかりやすく、またフルカラーなのはとても嬉しい!綺麗!2022/05/08

みにゃー

0
あんま面白くなかった。文章は散漫だし絵画は微妙、そして絵画に対する解説が足りないしわかりにくい。 昔の薬のレシピが載ってるが、薬効がどの程度本当にあるかの記述も欲しかった。2020/04/07

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