内容説明
本書は、ジョージ3世が購入したロイヤル・コレクション所蔵作品を通して見る、マリア・シビラ・メーリアンの物語である。同コレクション所蔵品の多くは『スリナム産昆虫変態図譜』の図版の豪華版で、一部は印刷、一部は羊皮紙にメーリアン自身が手描きしたもの。制作から300年以上の時を超えて、これら精確で鮮やかな美しさを放つ作品の数々は、今日なお世界的に注目を集めるひとりの女性の情熱的な生涯を、誇らかに語ってやまない。
目次
はじめに
メーリアンの蝶たち
ヨーロッパ
スリナム
作品目録
出典
謝辞
著者等紹介
ハード,ケイト[ハード,ケイト] [Heard,Kate]
ロイヤル・コレクション・トラストの絵画・印刷物シニア・キュレーター。Journal of the History of Collections副主幹(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カムイ
25
昆虫と植物の細密画、綺麗な絵本から飛び出して来そうでずーと見ても飽きませんでした。2019/05/27
花林糖
20
昆虫・植物画家マリア・シビラ・メリーアン(ドイツ17世紀後半~18世紀前半)の美しい細密画。色彩も綺麗で見惚れてしまいます。残念なのは植物や蝶だけではなく幼虫や蛇も描かれていた事。表紙の様な絵ばかりと勘違い......。幼虫も色鮮やかで美しいですがゾワゾワゾワとなります.....。2022/08/31
zoe
19
その昔、研究者たるものは、観察記録を忠実に伝えるために、絵画もすこぶる上手くなければならなかった。幼虫~サナギ~蝶が一度に一本の植物の上にいることは無いのだから、単純な記録ではないのだけれど。むしろ一枚の絵の中になるだけ情報を詰めて、皆に伝えたいという気持ちが伝わってくる感じです。2018/08/04
Sosseki
1
昆虫は好きな方ではないが、目についたので。精密で質感などが伝わってくるようだ。生物学だけでなく、芸術としても優れていそうだ。2023/07/19
kyhitsuji
0
300年前に存在した女性昆虫画家マリア・シビラ・メーリアンの作品集。文章は少なく絵が目一杯載ってます。昆虫以外に蛇や蛙、イグアナも。 宝石のように昆虫の変態を描く画家です。現実の昆虫はあまり好きではないですがメーリアンの描く昆虫は何だか愛らしい。暇さえあれば眺めている。2018/11/11