内容説明
ライトをつかって楽しむあたらしいしかけ絵本。2015年度世界で最も美しい本コンクール銅賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
144
光が動けば影が動き出す。影が動けば物語が動き出す。光と影を自由自在に動かして楽しめる、モーションシルエット。真っ直ぐ見ていると気づけない世界も、絵本を左右に傾けたり、ライトを当ててみたり、光をいろんな角度に動かしてみたりすると躍動感が出てくる。大きくなったり小さくなったり、伸びたり縮んだりして、わずか12頁の本だけど面白い視点がたくさん生まれてくる。そこに一本の木があれば、空高くまで伸びていき、空高くから雷鳴が響きわたる。雲に隠れたまんまるの月までみんなの願いは届くだろうか。読者それぞれの物語がはじまる。2025/11/12
小梅
137
2019年2月20日に行った製本工場の見学で、著者に直接お話しを聞く事がでしました。この本には仕掛けがあり、光を当て影により絵が完成するのです。枕元に置いて毎日寝る前のリラックスタイムにピッタリです。素晴らしい本に出会えて良かった。 2019年3月号のPOPEYE 特集「こんな仕事があったのか。」に、この絵本の作製者である造本家の新島さんが取り上げられています。 バックナンバーで探せる方は是非。2019/02/22
雪うさぎ
74
光と影の哲学が思考を深めていく。光に照らされた真実は常に二つの意味合いを持ち、それぞれの物語を織りなす。吹きつける息はときに蒲公英の種子を飛ばし、ときに祝福の口笛ともなる。樹木が歪に膨らみ、反転して雷になるかと思えば、街中を走る列車は時空を越え、いつしか月のシルエットとなっていく。影は絶えず揺れ続けその濃淡も変化する。その影の源は光を当てている私自身だ。私の意志と感情が物語を映し出す。影絵の美しさは黒と白の中にその原点がある。ライトを持った瞬間から、誰もが光と影の詩人になるのだ。2016/09/16
ひめありす@灯れ松明の火
57
国立新美術館のミュージアムショップにて。丁度前の日にテレビで紹介されていたせいか、結構人が集まっていました。ライトはなかったのでぼんやりと上からの照明でこうなるのかなーと想像してみました。私が見たのは淡い影だったけれどはっきりとした影だったらもっとインパクトがあって面白いのかな。影だったり雷だったり、右から見るのと左から見るのと違ったり。また上からの光だと影が二つ三つと分散してより一層幻想的な雰囲気です。色合いもシックで使っている色も少ないので子供よりも大人にお勧めかも。何だか気持ちよく眠れそうな一冊です2016/02/14
♪みどりpiyopiyo♪
55
これね、とっても美しいの♪ モノクロームのイラストと生き生きとした影を楽しむピクチャーブックです。■仕掛け部分にライトを当てて、影を楽しむ絵本。ライトを揺らすと影絵に命が吹き込まれるようで。■もともと作者が手製本で制作していましたが、造本の改良により量産化が可能になりました。これは量産用に技術的な改良を加えた普及版。手製本の特装版もあります(通信販売)。 ■「世界で最も美しい本コンクール」銅賞を受賞し、世界的にも高い評価を獲得。(2015年)(→続2019/03/07




