内容説明
初代編集長からの贈りもの。暮しの手帖を彩った挿画500点&珠玉の言葉。初の挿画集。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
野のこ
52
花森さんの可愛らしくてイラストにわくわく。あたたかく優しいイメージでしたが、平和への想い 美しいものへの強い意思を感じました。ぐっと響くことばがたくさんでした。日々の生活を楽しんでいいんだ!暮らしのなかには私たちの心の持ちようで美があること、喜びがあること。夫にも読んでほしいです。2018/03/08
リコリス
42
まるでペン先が踊るように描かれた線画たちがオシャレでつい見入ってしまう「ちょっとした小さな工夫が大きな喜びと豊かな愉しさを作りだすことがある」「美しいものはいつの世でもお金やヒマとは関係がない みがかれた感覚と毎日の暮らしへのしっかりとした眼とそして絶えず努力してする手だけが一番美しいものをいつも作り上げる」「わずかな布が わずかな色糸が ひときれの紙が 木屑が あざやかにかがやかせるその手をあなたは信じるだろうか その手は あなたの手です」あぁその感覚すごく好きだなぁ♡大切にしたい言葉もいっぱいだった。2018/04/08
紫羊
39
かなり前に知人から勧められて「一銭(正しくは金を略した㦮)五厘の旗」を読んだ。普通の暮らしを大切に愛しむ著者の生き方の根っこには、暮らしどころか命までが蔑ろに扱われた戦争の経験がある。だから「美しいもの」たちに込められた思いの深さが伝わってくる。ささやかで可愛いらしいけれど、けっして軽くない一冊。2018/02/04
まさまま
34
人の手がつくるものの美しさを愛した花森安治氏。戦後間もなく『あたりまえの暮らし』を大切にしたいという強い想いから橋本鎭子氏と『暮しの手帖』を創刊。本当の『おしゃれ』『美しさ』とは『しあわせ』とは…自分に問いかける機会をいただいたことを感謝します✨多彩な職人肌の花森氏だが戦時中に病気除隊後、国策広告に携わる。彼の遺した言葉からも国民を戦禍に誘導した…という焼石を飲み込んだような罪の意識は死ぬまで消えなかったのではなかろうか…最後に編集者として生涯を捧げた彼の魂を感じる言葉をコメント欄にご紹介したい。2020/10/03
千加
28
花森安治(はなもりやすじ)さんの本を、はじめて読んだ。私が三才くらいのときには亡くなっていて生きていたら109才。戦争を経験されていて。美術を学び、広告制作に始まり「暮しの手帖」編集長をされた。うん、挿し絵は外国チックなおしゃれ感。主婦が現実逃避する憧れ的な愛らしさ。絵本書いてほしかったかも。🌿日々の暮らしを明るくしたかったんだ。「美しいもの」を感じる心の目を持ち続ける工夫。🌿2020/10/26