出版社内容情報
《内容》 第一線で活躍する糖鎖研究者(140名を越える)それぞれの専門領域で成し遂げた成果と今後の展開をわかりやすく解説した.まず質量分析による糖鎖の構造解析研究技術,化学的及び酵素的糖鎖合成技術研究方法を紹介,ついで最新の糖鎖遺伝子研究,新開拓中の糖鎖機能解析,糖鎖遺伝子ノックアウトマウスの研究を述べ,最後に糖鎖研究インフラとリサーチソースの現状を紹介した.最先端技術とその展開を集大成ともいえる糖鎖科学総覧の書である.
《目次》
1章 糖鎖構造解析技術研究
1.糖鎖分離と標識技術
2.糖鎖配列解析技術
3.質量分析技術による糖鎖構造解析
4.糖鎖立体構造解析技術・インフォマティクス
5.糖鎖-タンパク質相互作用の解析
2章 糖鎖合成技術研究
1.糖脂質の化学と応用
2.化学・酵素法による複合糖質の合成
3. ヒト糖転移酵素を用いたO-結合型糖ペプチドライブラリーの構築
4. 糖鎖構造改変
5. 糖関連酵素阻害剤
6. 動物細胞の機能を利用した糖鎖合成
7. グリコシダーゼを基盤とするグリコケミストリーサイクルシステムの構築
8. エンドグリコシダーゼ
9. コンビナトリアルケミストリー
10. エンドグリコシダーゼ
11.グリコサミノグリカン
12. 酵母による有用糖鎖の生産
13. 糖ペプチド合成
14. 糖鎖の効率合成法の開発と免疫増強活性複合糖質の合成と機能研究
15. 糖鎖高分子
16. 糖タンパク質,迅速固相合成,新反応
17. 酵素法を組み合わせた生理活性オリゴ糖鎖分子の合成
3章 糖鎖遺伝子研究
・糖鎖遺伝子
1.糖転移酵素
2.糖鎖修飾酵素
3.トランスポーター
4.糖鎖分解酵素
・動物レクチン
1.ガレクチン
2.シグレックファミリー
4章 糖鎖機能解析
1.免疫
2.脳・神経
3.タンパク質の品質管理
4.ゴルジ病・リソソーム病
5.感 染
6.癌
7.再生医療・移植
8.受 精
9.発生・分化・形態形成
10.筋ジストロフィー ・CDG
11.生活習慣病
12.IgA腎症・肺気腫
13.増殖因子受容体
14.血液型,血液細胞
5章 糖鎖遺伝子ノックアウトマウスの研究
1.α1,3-フコース転移酵素IX(Fut9) 遺伝子ノックアウトマウスによる糖鎖機能の解明
2. GlcAT-P遺伝子ノックアウトマウスによる糖鎖機能の解明
3. β1,4-ガラクトース転移酵素I( β4GalT-I)遺伝子ノックアウトマウスによる糖鎖機能の解明
4. 遺伝子ノックアウトマウスによる糖鎖機能の解明-硫酸化糖鎖の識別 村松 喬 5. セレブロシド硫酸基転移酵素ノックアウトマウス
6. GM2/GD2合成酵素遺伝子ノックアウトマウスによる糖鎖機能の解明
7. GD3合成酵素遺伝子ノックアウトマウスによる糖鎖機能の解明
8. GM2/GD2合成酵素およびGD3合成酵素遺伝子ダブルノックアウトマウスによる糖鎖機能
の解明
6章 インフラとリサーチリソースの現状
1. 糖鎖関連遺伝子・有用細胞株
2. 糖鎖のライブラリー
3. データベース
4.マイクロアレイ