出版社内容情報
《内容》 ・かゆみのケアに関わる透析部勤務のナースや医師に役立つ実践ガイドブック.
・透析患者のQOLを大きく妨げる症状にかゆみがある.透析患者のかゆみ治療に長年携わった著者により,かゆみのメカニズム・外用療法・全身療法・生活指導・代替療法など幅広い内容が解説されている.
・患者の声に耳を傾けることを出発点とし,理論より実践を重視するスタンスで,かゆみケア全般に役立つ内容になっている.
・改訂版では,最新の研究成果を盛り込むとともに,初版に寄せられた現場からの多くの反応・指摘・質問を随所に取り入れて大幅に刷新した.
・新たに加えた第10章では,かゆみケアの実際の場面を設定し,ステロイド軟膏の使い方,生活指導,心のケアについてシナリオ形式で再現した.
・透析治療に伴うかゆみは完治しにくい症状である.患者から繰り返される訴えに医療者としてどう応えて行くか,迷ったときのヒントが散りばめられた本である.
《目次》
1章 痒みのみかた
A 人工透析の状況
B 透析患者の皮膚のトラブル
C 痒みの評価法
【Q&A 1~3】
2章 痒みの起こり
A 痒みはなぜ起こる?
B 透析掻痒症のメカニズム
C まとめ―透析の痒みをこう考える-
【Q&A 1~7】
3章 痒みを治す―治療と対策における3つの柱―
A 基本的な考え方
B 内からの痒み刺激をなくす
C 外からの痒み刺激をなくす
D 中枢における痒み刺激をなくす
【Q&A 8】
4章 外用療法が基本
A 外用剤の基本的知識
B 保湿剤
C 外用抗ヒスタミン剤・鎮痒外用剤
D ステロイド外用剤
E 外用剤の効果的な塗り方-看護に活かす外用剤-
F まとめ―透析の痒みに対する外用剤の選択
【Q&A 9~13】
5章 全身療法の実際
A 抗ヒスタミン薬
B 睡眠薬(睡眠導入薬)
C 注射薬
D 紫外線療法
E 透析膜・透析技術の改良
F 心のケア―やさしい看護―
G 復習―痒みの治療と対策の作用ポイント
【Q&A 14~16】
6章 生活指導も大切
A 正しい入浴法
B 生活のなかの悪化因子
C 痒みのない環境づくり
【Q&A 17~20】
7章 痒みのナーシング
A 透析中にできる痒みの看護
B 痒みケア・フットケアグッズ
8章 代替療法・話題の治療法
A 保湿・スキンケア製品
B カプサイシン含有軟膏
C 保湿入浴剤
D アロマセラピー
E 内服薬
【Q&A 21~22】
9章 その他の皮膚疾患
A 穿刺部・シャント部湿疹
B 脂漏性湿疹
C 薬 疹
D 色素沈着
E 爪の異常
F 脱 毛
G 透析患者にみられるまれな皮膚病変
H 皮膚感染症
I 足のトラブル
J ナースにできる透析患者のフットケア
【Q&A 23~27】
10章 シナリオに学ぶ痒みケア
シナリオA ステロイド軟膏が適切でない事例
シナリオB 生活習慣に問題のある事例
シナリオC 痒みが精神的ストレスになっている事例
付 録
A 製品または商品の照会先
B 痒みの生活指導用パンフレット
1 痒みのQ&A
2 食事のQ&A
3 痒みの自己管理度チェック
4 フットケアのABC
5 密封療法(ODT)の手順