出版社内容情報
《内容》 すでに始まっている卒後臨床研修制度のうち、2005年春から始まる必修項目である「地域保健・医療および予防医療」の研修医用のマニュアルである.ここで到達目標とされるminimum requirement をベースにして、その研修内容を実践的に活用できるようにまとめている.研修医と指導医ともに実地の場で活用できるハンドブックである.
特に、臨床各科のマニュアルは従来から多種出版されているが、このような地域保健医療分野で実地に活用するためのマニュアルは初めてである.衛生学や公衆衛生学の教科書では役に立たないプライマリケアの実際面が懇切に解説されており、内容は基礎知識、技法(手法)、留意事項として整理されている.したがって、全国のこの分野の研修指導医は各地でワークショップを義務付けられて研修医の指導方法・内容等を研修しているが、本書はこれら指導医にとってもバイブル的な役割を果たせるのではないかと思える.
編者、川口教授は学会の卒後研修委員会委員長であり、河野教授もその委員であり、取りまとめを推進しておられる立場から、本書にかける意欲は強い.
《目次》
【序】 地域保健、医療
1章 保健所・市町村保健センター
I.保健所
II.市町村保健センター
2章 診療所(へき地・離島診療所を含む)
I.外来診療
II.在宅医療
III.入院医療
IV.診療所におけるEBMの実践
V.他機関・職種との連携、情報共有
3章 産業保健
I.事業所の労働衛生管理体制
II.労働衛生管理業務
III.事業所における衛生教育、健康保持増進活動
IV.小規模事業所の労働衛生管理
4章 介護老人保健施設、介護老人福祉施設および介護療養型医療施設と居宅介護
I.介護保険制度
II.介護老人保健・福祉施設および介護療養型医療施設
III.居宅介護
5章 学校保健
I.学校保健管理体制
II.学校安全、学校環境衛生
6章 献血・予防接種
I.献血
II.予防接種
【参考資料】