出版社内容情報
《内容》 本書は,日本の看護界に危機理論を紹介した一人で,またFink(フィンク)の危機モデルの研究家の第一人者である小島操子氏が,看護学生や臨床の看護師のために危機理論,危機の考え方,とらえ方,危機モデルについて解説,わかりやすくやさしいテキストと書下ろした.危機理論を学び,その傾向を知り,患者をみる,といったプロセスのなかで,まず危機理論とは何かを概説,喪失と危機,医療の現場での危機状況,危機モデルと危機看護介入を解説,最後に事例の紹介によって危機の分析と看護介入をおこない,危機状況にある患者の心理的特徴と看護危機介入の方向づけをわかりやすく解説している.
病院,施設,施設外等,看護の臨床のあらゆる場所で危機的状況にある患者やその家族に接する機会が多い看護師たちには,患者の危機的状況に敏速に反応,対処できるように知的(心理的),技術的にもこころの準備をしておくことが求められる.そういった看護師たちが正しい危機理論を学び,正しい危機介入,危機モデルの分析を行うことができるよう導いている.最後の5つの事例紹介では,フィンク(Fink),アグィレラ(Aguilera),ムース(Moos)による危機モデルの分析,その実際について考察し,それぞれのモデルを用いて看護介入をおこなった.危機理論の概説から危機介入までのプロセスがわかりやすく丁寧に解説されているので,これから看護師を目指す看護学生,新人ナース,また臨床の場で患者の危機的状況に遭遇するベテラン看護師の人たちに,危機理論にもとづいて看護危機介入を行うその指標を示す書としてお薦めする.
《目次》
1章 危機とは
1.危機理論の発展
2.危機の特徴と危機看護介入
3.発達的危機と状況的危機
2章 喪失と危機
1.危機をもたらす喪失
2.喪失と悲嘆
3.不安と危機
3章 医療の場で危機を引き起こす要因
4章 危機モデルと危機看護介入
1.危機モデルとは
2.フィンクの危機モデル
3.コーンの危機・障害受容モデル
4.アグィレラの危機問題解決モデル
5.ムースの疾病関連危機モデル
5章 危機状況にある患者の危機の分析と看護介入
<5事例を紹介>
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