内容説明
初めて明かす!!8人殺しの死刑囚勝田清孝(元消防士)。秘められた獄中の素顔。悔悟と焦燥の日日!人間不信、マスコミ嫌い。死刑囚・勝田は貝になって獄外との音信を絶った。だが勝田の重い心の扉を叩きつづけ、8年間にわたり人知れず文通・面会を重ねる一人の女性がいた。それが著者だ。この本は、クリスチャンで名古屋に住む一主婦の凄惨な心の闘いの記録でもある。
目次
人間不信とマスコミ嫌い
獄中に揺れる心
少しずつ心の扉は開かれた
貴方はたった一人の心の支え
せめて点訳で役に立ちたい
死刑廃止運動に思うこと
懐かしい娑婆のあれこれ
死刑確定の日に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
31
広域重要事件第113号事件、所謂勝田清孝事件に関してのルポ。現役消防士の犯罪であり、犯行を行っている途中でクイズ番組に出演するなど、その大胆かつ狂暴的な犯行が当時は話題になっていた。これは所謂ノンフィクションノヴェルではなく、カトリック委員会に所属されている方が書かれたルポで主観に満ち溢れたものに仕上がっている。2012/12/27
gtn
8
連続殺人犯勝田清孝の著者への手紙。徐々に心を許し、最後は著者に甘え、おどける。死の間際に自らを解放できた勝田は、死刑囚の中でもまだ恵まれていたといえようか。なお、勝田は思いのほか文章巧みである。先に、勝田の自伝を読み、その名文にゴーストライターの存在を疑ったが、認識を改めた。2019/03/23
コギー
0
図書館本。今から半世紀以上も前の1972年から約10年の間に東海・関西で5人の女性と2人の男性を殺し、その後も警察官から奪った拳銃で一人の男性を射殺し、83年に名古屋で逮捕された勝田清孝。名古屋地裁、高裁、最高裁でいずれも死刑となり、00年執行された。その勝田清孝と文通や面会を続けていた名古屋在住でクリスチャンの女性による勝田清孝との交遊録。 勝田清孝が起こした一連の事件を赦してはならないが、このような男にも、五分の魂があるのだとわかる。2024/07/12
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