内容説明
本書は、非線形関数解析学の基礎となる部分を、不動点原理の立場から難しい理論や概念を用いることなくわかりやすく書き下したものである。
目次
1 非線形関数解析学を学ぶための準備
2 Hilbert空間における不動点理論
3 Banach空間の幾何学
4 banach空間における収束定理
5 線形位相空間における不動点理論
6 不動原理論の応用
感想・レビュー
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葉
0
ノルム空間(線形演算に対して閉じているベクトル空間とノルムによる距離位相)と完備性(コーシー列⇔収束列)のBanach空間と、内積空間と完備性のHilbert空間から不動点定理の説明を行っている。中岡稔先生の不動点定理とその周辺を読む前にこれを読んでおいた方がいいかもしれない。24頁の完備距離空間における存在定理(Ekelandの定理)から覚えなければならないので、Mazur-Orliczの定理にいくころには前者の定理を忘れていた。169頁にMarkov-角谷の不動点定理を用いて進めている。実力不足。2014/10/20